
Android向けPS3エミュレーター「ARMSX3」の開発が急ピッチで進んでいます。登場からわずか1週間ほどにもかかわらず、フォルダ形式のゲームやPKGファイル、セーブステートなどへの対応を次々と実現。さらにゲームごとの互換性改善も進み、すでに一部のPS3タイトルではプレイ可能なレベルに到達しています。
ARMSX3は、Android向けとしては3番目のPS3エミュレーターとして先週登場したばかりの新しいプロジェクトです。開発チームは、PS2エミュレーターの「ARMSX2」でも短期間に多数のアップデートを提供してきた実績があり、ARMSX3についても同様のペースで開発が進められています。
ゲーム形式やセーブステートなどに対応
ARMSX3では、初期リリースから短期間のうちにGitHubを通じて複数回のアップデートが実施されています。
これまでの更新によって、主に以下のような機能が追加・改善されました。
- フォルダ形式のゲームに対応
- PKG形式のゲームファイルに対応
- RAPライセンスに対応
- トロフィー機能に対応
- ANGLEラッパー機能に対応
- セーブステートに対応
- ゲーム削除時にシェーダーキャッシュも削除するよう改善
- 一時停止機能を修正
- 低速な端末でもファームウェアを安定してインストールできるよう改善
- モバイルGPU向けの最適化
直近24時間以内にはバージョン0.7および0.7.2も公開されており、開発ペースの速さがうかがえます。
最新バージョンでは、オーディオ処理に「Oboe」をデフォルトのバックエンドとして採用。さらに、一部のSnapdragon搭載端末で「Oblivion」の水面が正しく描画されない問題を修正したほか、モバイルGPU全般に対する改善も行われています。
プレイ可能になったPS3タイトルも
エミュレーターとして重要なゲーム互換性も、早くも改善が進んでいます。
開発チームによると、「Armored Core: For Answer」と「Sonic The Hedgehog」はプレイ可能な状態になったとのことです。また、「Spider-Man: Web of Shadows」も動作するようになったとされています。
さらに、「Saint Seiya: The Sanctuary」「Sonic Unleashed」「God Of War 3」のデモ版なども、少なくとも起動できるところまで進んでいます。
ただし、タイトルによって動作状況には大きな差があります。実際に「1942 Joint Strike」がAYANEO Pocket S Miniでプレイ可能だったという報告がある一方、「UFC 2009」はゲームプレイがスライドショーのような状態になり、「Birds of Steel」はゲーム開始前にクラッシュしたとされています。
つまり、現段階ではPS3ゲームを幅広く快適にプレイできる状態にはまだ到達していません。
AndroidでのPS3エミュレーションが現実味を帯びる
PS3は独特なCellプロセッサを採用していたこともあり、エミュレーションの難易度が高いゲーム機として知られています。そのため、Android端末でPS3タイトルを動かすには、エミュレーター側の高度な最適化だけでなく、端末側にも十分な処理性能が求められます。
それだけに、登場からわずかな期間で複数のタイトルが起動・プレイ可能な状態まで進んでいるのは注目されるところです。
もちろん、今回のアップデートだけでPS3ゲームがAndroidスマートフォンや携帯ゲーム機で幅広く遊べるようになったわけではありません。ゲームによって動作状況は大きく異なり、高性能なSnapdragon搭載端末でもタイトルによっては不具合や大幅な処理落ちが発生する可能性があります。
それでも、ARMSX3の開発ペースを見る限り、AndroidにおけるPS3エミュレーションは単なる技術デモの段階から一歩進みつつあります。今後さらに最適化が進めば、これまでAndroidでは現実的ではなかったPS3タイトルを携帯端末で遊べるケースが増えていくかもしれません。


