ソニー次世代携帯ゲーム機「PSP 3」はKynis搭載でSteam Deck 2を上回る電力効率を実現か

次世代携帯ゲーム機向けプロセッサの製造プロセスやアーキテクチャに関する内部資料とされる情報から、ソニーのPSP 3とValveのSteam Deck 2は、いずれもTSMCの3nmプロセス「N3P」を採用する可能性が浮上しています。同じ製造プロセスを使う一方、両社はプロセッサの設計思想が大きく異なっており、電力効率ではPSP 3が有利になる可能性があるとされています。

PSP 3向けには「Kynis」、Steam Deck 2向けにはAMDの「Gainsborough」というコードネームのプロセッサが開発されているとされます。一方、据え置き型のPS6では「Magnus」と呼ばれるチップが採用されるとされており、こちらは製造コストを抑えることを重視したTSMC N3Cへの移行が進められているとの情報です。

N3Pが次世代携帯機の省電力化に貢献か

TSMC N3Pは、従来の3nm世代と比べて性能と電力効率の両面で改善されたプロセスです。

同じ漏れ電流を維持した場合には最大5%の動作周波数向上、同等の性能を維持した場合には最大10%の消費電力削減が可能とされるほか、ロジック密度も約4%向上するとされています。

携帯ゲーム機では、バッテリー容量や発熱、冷却機構の大きさが製品設計を左右するため、こうした省電力性は特に重要になります。

Kynisは専用設計で高い電力効率を狙う?

KynisとGainsboroughの大きな違いは、プロセッサそのものの設計思想にあります。

KynisはソニーがPSP 3向けに専用設計するプロセッサで、クローズドなハードウェアと固定されたリソース構成を採用するとされています。一方のGainsboroughはAMDが開発する汎用性の高いプロセッサで、PC向けのx86エコシステムをベースにしています。

PSP 3ではハードウェアとシステムソフトウェアをソニーが一体で最適化できるため、汎用OSを搭載するPC型の携帯ゲーム機と比べて余分な処理負荷を抑えやすいと考えられます。

そのため、同程度の電力を消費した場合でも、Kynisはより多くのフレームを生成できる、つまり1WあたりのフレームレートでSteam Deck 2を上回る可能性があります。

Steam Deck 2は性能の柔軟性で対抗か

ただし、電力効率が高いことと、ピーク性能が高いことは必ずしも同じではありません。

Steam Deck 2では、TDPを柔軟に設定できるAMDプラットフォームの特性を生かし、高い動作クロックやオーバークロックによって一時的に大きな性能を引き出せる可能性があります。

これに対してPSP 3は、バッテリー持続時間や発熱を優先し、比較的低いクロックを安定して維持する設計になるとされています。

また、N3Pを採用する両プロセッサはいずれも30Wを大きく超えるTDPを想定しておらず、大型の冷却機構を必要としない設計になる可能性があります。ソニーは発熱を抑えた薄型・小型筐体を重視し、Valveは幅広い性能設定とバッテリー持続時間のバランスを取る方向になるとみられます。

現時点ではKynisやGainsboroughの詳細な仕様、実際の消費電力、ゲーム性能などは確認されておらず、今回の情報も内部資料に基づく未確認情報です。

それでも、PSP 3が単純な処理性能ではなく、専用ハードウェアとソフトウェアの一体設計を生かして、Steam Deck 2を上回る1Wあたりのフレームレートを狙うのであれば、次世代携帯ゲーム機では性能だけでなく、電力効率も重要な差別化要素になりそうです。

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