
Appleが投入するとみられている初の折りたたみiPhoneについて、発売当初は米国のみで販売され、その後、海外市場へ段階的に展開される可能性が浮上しています。仮称iPhone Ultraと呼ばれるこのモデルは、2026年9月の発表が予想されていますが、部品不足やヒンジの開発などが生産の足かせとなっているようです。
豪州メディアのChannelNewsが通信事業者や中国の部品サプライヤーから得た情報として伝えたもので、米国以外の市場では発売が2~3カ月ほど遅れる可能性があるとしています。特にオーストラリアや欧州、アジアの一部地域では、発表と同時に購入できない展開も考えられます。
ヒンジやディスプレイ、DRAM不足が生産の壁に
発売時期に影響を与えているとされる大きな要因の一つが、折りたたみ機構の開発です。
iPhone Ultraは、一般的なスマートフォンとは異なる複雑なヒンジ構造を採用するとみられており、折りたたみディスプレイの耐久性についても厳しい検証が必要になります。製造を担当するFoxconnでは試験生産の段階で設計変更や調整が行われ、量産開始の計画にも影響が出ていると伝えられています。
さらに、スマートフォン向け部品の価格上昇やDRAMの供給不足も問題になっているようです。Appleが必要な部品を希望する価格で十分な数量確保できていないとの情報もあり、製造コストの上昇につながる可能性があります。
こうした事情から、2026年後半の生産台数は700万~800万台程度にとどまるとの見方も出ています。Apple全体のiPhone出荷規模を考えると決して多い数字ではなく、発売当初から世界各国へ一斉に供給するのは難しい状況とも考えられます。
価格は2000~2500ドル級との予測も
iPhone Ultraの価格についても、かなり高額になる可能性があります。
部品コストの上昇などを背景に、販売価格は2000~2500ドル程度になるとの見方が出ています。1ドル=150円で単純計算すると、日本円では約30万~37万5000円に相当します。
ただし、これは現時点での予測にすぎず、日本での販売価格を示すものではありません。Appleが実際にどのような価格設定を行うのかは、正式発表まで分からない部分が多そうです。
一方で、折りたたみiPhoneはGalaxy Z Foldシリーズなどと競合することになります。すでにSamsungは世界各地で折りたたみスマートフォンを展開しているだけに、Appleが供給面で出遅れることになれば、プレミアム折りたたみ市場での競争にも影響しそうです。
Appleは過去にも地域限定で製品を投入
今回のような段階的な発売は、Appleにとって前例がないわけではありません。
2024年に発売された空間コンピュータのVision Proは、まず米国で販売が始まり、その後に海外市場へ展開されました。新しいカテゴリーの製品では、生産体制を整えながら販売地域を拡大するという戦略を採用したことがあります。
折りたたみiPhoneについても、初期の生産能力が限られるのであれば、まず米国向けに在庫を集中させ、量産体制が安定してから他国へ展開するという方法は十分に考えられます。
9月に発表されても発売は別の日程になる可能性
現時点では、AppleがiPhone UltraをiPhone 18 ProやiPhone 18 Pro Maxと同じタイミングで発表するとの見方があります。
ただし、発表と発売が同時になるとは限りません。今回の情報が正しければ、9月のイベントでは実機を披露するものの、実際の発売は米国が先行し、その他の国では数カ月後になる可能性があります。
もちろん、今回の内容はAppleが公式に認めた情報ではなく、サプライチェーン関係者などからの情報に基づく未確認の報道です。生産上の問題が今後解消されれば、発売スケジュールが変更される可能性もあります。
とはいえ、Apple初の折りたたみiPhoneは通常のiPhone以上に製造上のハードルが高いと考えられます。9月に正式発表されたとしても、実際にいつ、どの国で購入できるのかについては、しばらく注目しておく必要がありそうです。


