2026年の新型スマホは最大40%高く、RAMは半分に?AIブームで性能と価格が変化

AIの進化によるメモリ需要の高まりが、次世代スマートフォンの価格と性能に直撃しています。fonearenaによると、2026年のスマホ市場では、低価格モデルほどRAMが減り、端末価格は上昇する傾向が強まるとのことです。

低価格モデルはRAM半減のリスク

スマートフォン市場では「縮小版端末(Shrinkflation)」が進行中です。TrendForceの調査では、2026年には低価格モデルのRAMが従来の6〜8GBから4GBに減少する見込みです。さらに、8GB搭載モデルは提供数が約50%減、12GB搭載モデルは約40%減少すると報告されています。つまり、価格は上がるのに、搭載メモリは大幅に減る端末が増えるのです。

価格上昇は10〜40%規模

Counterpoint Researchの予測によると、スマホ平均販売価格は2026年に6.9%上昇する一方、メモリ価格の高騰によって、低価格モデルではBOM(部品原価)が最大40%増加する可能性があります。中価格帯や高価格帯でも15%前後の上昇が見込まれ、消費者は同じ金額でより性能の低い端末を手に入れることになりかねません。

背景にあるAI需要

この背景には、AI処理向け高帯域幅メモリ(HBM)の需要急増があります。ChatGPTや画像生成AIなど、データセンターで膨大な計算リソースが必要なAIサービスの拡大が、メモリメーカーを消費者向け製品から高利益のHBM生産にシフトさせています。結果としてDDR5やスマホ向けメモリの供給不足が発生し、価格上昇とRAM減少につながっています。

主要メーカーの対応と影響

PCメーカーやスマホメーカーも値上げを余儀なくされています。Dellは2025年末から全製品で15〜20%の値上げを発表、Lenovoも2026年1月以降、現行価格を維持できないと通知しています。スマホも同様に、低価格モデルでは搭載メモリが減る一方、価格は上昇する状況が続きます。

今後の見通し

業界予測では、メモリ不足は2026年以降も続く見込みです。SKハイニックスは2027年末まで、Micronも2026年以降も供給不足が続くとしています。AI需要の急増により、安価な端末ほどRAMが少なく、高価格化が進む「逆ざや」状態が当面続きそうです。

消費者は、2026年のスマホ購入時に「RAM量と価格のバランス」をこれまで以上に意識する必要があります。fonearenaも指摘するように、AIブームは単なるデータセンターの話ではなく、私たちのポケットにも直接影響を及ぼす時代になっているのです。

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