Xiaomiの折りたたみスマホ出荷台数が54%の激減── グローバル市場は過去最高を更新

2025年Q3の折りたたみスマートフォン市場は、前年同期比14%増と大きく拡大し、単四半期として最高の出荷台数を記録しました。市場全体の2.5%を折りたたみ端末が占めるまでに成長しており、横折り型を中心にフラッグシップモデルの投入が相次いだことが追い風になっています。


世界市場は堅調、耐久性向上が追い風に

大型画面を活かした生産性用途の拡大や、ヒンジ構造の成熟によってユーザーの信頼性が高まり、折りたたみ端末の需要は底堅く推移しています。サムスンとHuaweiは依然強い存在感を示す一方、Xiaomiは今期の出荷台数が大きく落ち込む結果となりました。

背景には、今年「MIX FOLD 5」を投入しなかったことがあり、販売台数に直接的な影響が出たとみられています。


各ブランドの出荷傾向:Xiaomiは54%減

2025年Q3の主要ブランド動向は以下の通りです。

  • Samsung:前年同期比32%増。主力の「Galaxy Z Fold7」が牽引
  • Huawei:10%増。Mateシリーズの安定した販売が継続
  • Motorola:16%増。Razr 60シリーズの需要と価格戦略が奏功
  • Honor:31%減
  • Vivo:67%増と大幅成長
  • Xiaomi:54%減。中国プレミアム市場で競争激化の影響を受ける形に

Xiaomiにとっては厳しい四半期となりましたが、中国市場では他社が新モデルを積極投入する中、販売機会を逃した面もあるようです。


市場を押し上げる“横折り”需要と技術進化

市場成長の中心にあるのは、作業効率や映像視聴に適した横折り型モデルです。サムスンがグローバル展開を強化したことや、Motorolaの販売網拡大も追い風になりました。

端末の薄型化や軽量化に加え、耐久性の向上も進み、従来型スマホから乗り換えるユーザーが増えています。メーカー各社はヒンジやパネルを毎世代改良しており、折りたたみ端末は“実用的なプレミアム機”として定着しつつあります。


2026年は大きな転換点に──Apple参入で市場競争が加速へ

Counterpointは折りたたみ市場が2025年も二桁成長を続け、2026年にさらなる成長フェーズに入ると予測しています。素材技術の進歩やAI活用の増加により、折りたたみ端末の利便性はさらに高まる見通しです。

そんな中、2026年後半にはAppleが折りたたみ市場に初参入すると予想されており、これが最も大きなインパクトになると専門家は見ています。膨大なiPhoneユーザー基盤をもつAppleが加わることで、高価格帯の買い替え需要が一気に動き、既存メーカーはさらに高度な形状・機能の開発を迫られる可能性があります。


Samsungは「TriFold」で先手、技術検証を優先

Apple参入を前に、サムスンは限定モデルとして**「Galaxy Z TriFold」**をリリース。これは販売台数を狙った製品ではなく、三つ折りのヒンジ構造や耐久性、複数パネル向けソフトウェア最適化など、コア技術の実地検証を目的としたものだと説明されています。ユーザーからのフィードバックを踏まえ、将来的な商用展開につなげる狙いがあります。


今回のQ3市場は、折りたたみスマホが一過性のトレンドではなく、本格的に成熟段階へ入りつつあることを示しました。一方でXiaomiは厳しい結果となりましたが、2026年に向けて業界全体の革新スピードが加速するなか、同社がどのような新モデルで巻き返しを図るのかも注目されます。

ソース

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