
中価格帯のスマートフォンは、性能と価格のバランスを重視するユーザーが多く、スペック表の比較で選ばれることが少なくありません。しかし、実際の購入意思は数値だけでは決まらないようです。
当サイトがX上で実施したアンケートでは、Xperia 10 VIIとAQUOS sense10のどちらを選ぶかという二択に対して、意外とも言える傾向が浮かび上がりました。投票総数666票のうち、71.5%がXperia 10 VIIを選択し、AQUOS sense10の28.5%に大差をつけています。

性能はAQUOS、でもユーザーはXperiaを選んだ
今回のアンケートで注目したいのは、スペックと価格で優位なAQUOS sense10が支持されなかったという点です。
| モデル | SoC(チップ) | 価格(SIMフリー) |
|---|---|---|
| Xperia 10 VII | Snapdragon 6 Gen 3 | ¥74,800 |
| AQUOS sense10 | Snapdragon 7s Gen 3(格上) | ¥62,700(8GB/128GB) |
| ¥69,300(8GB/256GB) |
チップセット性能ではAQUOS sense10の方が明らかに上位。さらに、メモリ・ストレージ構成を考えても、AQUOSの方が割安です。それにもかかわらず、ユーザーは「スペック優位のsense10」より「価格が高いXperia 10 VII」を選びました。
Xperiaが勝った理由は「体験価値」?
この人気差については、スペック表からは読み取れない要素が影響している可能性があります。
- 細長比率×軽量設計など、Xperia独自の持ちやすさ
- 動画視聴・UIの一貫性など、ブランドとしての体験価値
- 写真の色味や質感など、好みが明確に分かれるポイント
特にXperiaシリーズは、長年「縦長ディスプレイ」「軽量ボディ」「自然なカメラ画質」を評価するユーザーに強く支持されています。AQUOSが数値的に優位でも、“使って心地よいスマホ”としてのイメージがXperiaに軍配を上げた形です。
中価格帯市場に見る「数値だけでは測れない評価」
今回のアンケート結果は、ミドルレンジ市場においてスペックより“使用体験”が優先される傾向を象徴しています。
安い・性能が高い=選ばれる、という方程式はもはや成立せず、ユーザーはより「自分にしっくりくるスマホ」を選んでいると言えるでしょう。
両機種の本格的な販売競争がスタートすれば、今回の票差がそのまま市場シェアにつながるわけではありません。しかし、ユーザーの期待値がどちらに向いているかが明確になったアンケート結果だったのは確かです。今後、実際の販売動向がどのように推移するのか注目されます。
