
サムスンが進める“薄型化”へのこだわりが、来年の折りたたみスマホにも波及しそうです。関係者によると、2026年に登場予定の「Galaxy Z Flip 8」は現行モデルからさらに薄型化される見込みで、同社の折りたたみシリーズでは最薄クラスになるとのことです。
■ スリム化だけじゃない、狙うは「Apple対策」
今年サムスンは、Galaxy S25 EdgeやGalaxy Watch 8シリーズで極端な薄型設計を打ち出し話題になりました。続くFlipシリーズも同じ方向性を踏襲し、より持ちやすく、収納しやすいデザインへ進化させるとみられます。
背景には、2026年に控えるアップル初の折りたたみiPhoneの存在があります。これまでアメリカ市場では、フォルダブル市場の主役はほぼサムスンで、競合といえばモトローラのRazrシリーズくらい。しかし、アップルが市場に入ってくるとなれば、状況は一変します。
サムスンはFold/Flipシリーズの2026年出荷台数を670万台規模へ引き上げる計画で、今年から約10%増の目標です。薄型化や使い勝手の改善は、ユーザーからの長年の要望でもあり、競争激化を前に“本気のてこ入れ”に動いた形です。
■ ユーザーが求めてきたアップデートを現実に
実際、2025年モデルのGalaxy Z Fold 7ではカバーディスプレイを広くし、筐体も薄くするという「ずっと望まれていた改善」がようやく実現しました。今後サムスンはFlip 8でも同じ路線を突き進み、携帯性やサイズ感を重視した調整を進めていると見られます。
残る課題はカメラ性能。折りたたみスマホは構造上、大型センサーを積むのが難しいとされてきましたが、競合が増える中で“撮影性能の底上げ”は避けられません。ユーザーもその点を強く求めており、次世代モデルでどこまで改善されるのか注目が集まります。
薄く、軽く、使いやすく──そしてAppleの参戦。2026年のフォルダブル市場は、これまでにないほど激しい競争の幕開けとなりそうです。サムスンが先行者としてのプライドを守れるのか、注目されています。

