
Googleは、AIを活用して写真編集や検索をより簡単かつクリエイティブにするための新機能を発表しました。今回のアップデートでは、同社の画像生成モデル「Nano Banana」を採用した新ツールをはじめ、6つの新しいAI機能が追加されています。
1. 「サングラスを外す」「笑顔にして」など自然な指示で編集
「Help me edit」機能が進化し、人物写真の細かな修正がより手軽になりました。
たとえば「サングラスを外して」「目を開けて」「笑顔にして」など、テキストで具体的に指示するだけでAIが自動で画像を修正します。Googleフォトがユーザーのフォトライブラリから顔データを認識し、自然な仕上がりで反映してくれます。
2. テキストや音声でのAI編集がiOSにも拡大
これまでAndroid限定だった自然言語による編集操作が、ついにiOSにも展開されます。
「空をもっと青くして」「写真を明るくして」などと入力するだけで、AIが自動で調整を実行。ツール切り替えやスライダー操作を行う必要はありません。加えて、新デザインのフォトエディタもiOSに導入され、ジェスチャー操作やワンタップ提案でより直感的に編集が行えるようになります。
3. 「Nano Banana」で写真をアート作品のように変換
Googleの最新画像生成モデル「Nano Banana」が、いよいよGoogleフォトにも登場します。
このモデルを使うと、たとえば「ルネサンス風の肖像画にして」「モザイクタイル風にして」「絵本のページのようにして」といった指示で、写真をまったく新しいスタイルに変換できます。編集画面で「Help me edit」を選び、希望するスタイルを入力するだけで、AIがクリエイティブな画像を生成します。
4. 「Create with AI」テンプレートで誰でも手軽に画像生成
AIを使った画像生成に慣れていないユーザーのために、新たに「Create with AI」セクションが追加されます。
この機能では、あらかじめ用意されたテンプレートを選ぶだけで、AIが自動的に画像を作成。たとえば「ファッション誌の撮影風」「プロのヘッドショット風」「冬のホリデーカード風」など、人気のスタイルがワンタップで生成できます。
さらに今後、ユーザーの写真ライブラリの傾向から趣味や関心に合わせた「パーソナライズドテンプレート」も展開予定です。たとえば「自分の趣味をテーマにしたイラスト」や「名前入りのデザイン」など、個々の体験に基づく生成が可能になります。
5. 「Ask Photos」が100以上の国と17言語に拡大

写真を自然な言葉で検索できる「Ask Photos」が大幅に拡充されます。
「去年の夏に撮った花火の写真」や「犬と一緒に写っている写真を見せて」といった質問をするだけで、AIが関連する画像を自動で表示。これまで一部地域限定だったこの機能が、今週から100以上の国と地域、17の新言語で利用可能になります。
6. 新しい「Ask」ボタンで画像の中身に“質問”できる
新機能の「Ask」ボタンでは、閲覧中の写真そのものについて質問したり、関連画像を探したりすることができます。
たとえば「この場所はどこ?」「この人が写っている他の写真を見せて」などと聞くだけで、AIがライブラリ内から情報を提示。また、「この写真を明るくして」「背景をぼかして」といった編集リクエストにもその場で対応してくれます。
GoogleフォトのAI機能は、単なる編集ツールを超え、“思い出を一緒に作り変えるパートナー”へと進化しています。写真の整理も編集も、これからは「探す」「直す」から「話しかける」時代へと移り変わりつつあります。


