
Pixelシリーズはカメラ性能やソフトウェアの洗練さで多くのファンを持つ一方、購入後のサポート対応には長年厳しい声が絶えません。ここ最近、Redditの「r/GooglePixel」コミュニティで投稿されたある体験談をきっかけに、Googleのサポート体制に関する不満が再び注目を集めています。
保証対象のはずが、修理費は500ユーロ?
話題の投稿をしたユーザーは、春に購入したPixel 9 Proの画面が数か月で故障したといいます。タッチ操作や振動は反応するものの、表示が真っ白になってしまうという症状でした。
修理を依頼したところ、Googleの保証チームから提示された見積もりはなんと500ユーロ。理由は「画面に肉眼ではほとんど見えない小さなキズがあったため保証が無効」と判断されたためでした。
投稿者によると、Googleは確かに“製造上の欠陥”を認めたものの、「修理の過程でその小さなキズも直す必要があるため、費用は負担してほしい」という対応だったとのこと。ユーザーは「その説明には言葉を失った」とコメントしています。
同様の体験を語るユーザーが続出
この投稿のコメント欄には、同様のトラブルを経験したという報告が相次いでいます。あるユーザーは「Pixel 8の画面に発生した“グリーンティント(緑かぶり)”を修理に出したら、ケースの小さな傷を理由に160ユーロを請求された」と述べています。
また別のユーザーは「Pixel 9 Pro XLを購入して2か月で問題が起きたが、サポートの対応があまりに雑で驚いた」と不満を語るなど、Googleのアフターサポートに対する不信感が広がっている様子です。
一方で「サポートは良かった」という声も
ただし、すべてのユーザーが悪い経験をしているわけではありません。中には「サポートが迅速で親切だった」という肯定的な声も見られます。実際、テックライターのZac Kew-Denniss氏は今年初め、Pixelサポートの対応を高く評価する記事を公開しており、地域や担当者によって差がある可能性も指摘されています。
ユーザー体験の差が示す課題
最新のアンケートでは、「サポートに満足している」と答えたユーザーがわずか11%に対し、「最悪だった」と回答した人が33%に上りました。Pixelシリーズは優れたハードウェアとソフトウェア体験で支持を得ていますが、ブランドの信頼を左右するのはむしろ“その後の対応”です。
Googleがハードウェアビジネスを拡大していくうえで、アフターサポートの品質向上は避けて通れない課題といえるでしょう。

