
最新アップデート適用後も新たな問題が発生か
ソニーの最新フラッグシップ「Xperia 1 VII」で、Android 16アップデート後に発生していた“充電しているのに実際にはバッテリーが増えない”という不具合。この問題は先日、ソニーが提供した修正アップデートによって改善されたと見られていました。しかし、ここにきて不具合が完全には解消されていないことが、国内外のユーザー報告から明らかになっています。
Anker製充電器の問題は改善。しかし別の充電器で新たな不具合が発生
当初もっとも多く報告されていたのは、Anker製充電器を使用した際に「充電中」と表示されていながら実際には充電されないという症状。
今回の修正アップデート適用後、X(旧Twitter)や掲示板の投稿を見る限り、Anker製の充電器での不具合はほぼ解消された印象です。
ところが、代わりにこれまで問題なく使えていた他メーカーの充電器で、突然充電できなくなるケースが散見されるようになっています。
たとえば、あるユーザーはELECOM製の充電器で急に充電ができなくなったと投稿しており、改善した一方で別の問題が浮上した形となっています。
海外版でも同様の症状 ― より進んだファームウェアでも解消されず
興味深いのは、国内よりも進んだビルド番号(71.1.A.2.105 など)のアップデートが提供されている海外版Xperia 1 VIIでも、同じ充電トラブルが報告され続けている点です。
RedditのXperiaコミュニティでは、
「ラップトップのUSB-Cポートでは“充電中”と表示されるものの、実際には一切充電が進まない」
「ケーブルを変えても改善しない」
「ファイル転送モードに切り替えると充電できるが、再接続するとまた充電しなくなる」
といった声が寄せられています。
海外でも“交渉(ネゴシエーション)関連の問題ではないか”との指摘があり、ハードウェアというよりソフトウェア制御の段階で不具合が生じている可能性が高そうです。
追加のユーザー報告:特定条件で充電アイコンが出ても充電されない
Xの投稿からは、修正アップデート適用後も以下のような症状が残っていることが確認できます。
- PCにType-C to Type-Cで接続すると「充電マーク」は表示されるが、バッテリーは増えない
- 一度「ファイル転送モード」にすると充電が始まることがある
- しかし接続し直すと再び充電しなくなる
- Android 15時代に見られた「充電マークが数秒で消える」症状とは挙動が異なる
つまり、症状そのものはアップデート前とは少し違う形ながら、根本的な充電制御の不具合が依然として残っていると考えられます。
ユーザーが共有した一時的な対処法
「USBの設定」→「接続デバイスの充電」をOFFにする
さらに、Xの投稿では興味深い一時的な回避策も共有されています。
「USBの設定」 → 「接続デバイスの充電をON」
(デフォルトはOFF)
→ これを OFF にすると充電できるようになる
通常とは逆の設定が有効になるという奇妙な挙動ですが、現時点では一定のユーザーがこの方法で充電を復活できたと報告しています。
ただし恒久的な解決策ではないため、ソニー側の追加対応が求められます。
まとめ — 修正アップデート後も“完治”とは言えず
一部の充電器では改善が見られたものの、別の環境では新たな不具合が発生しており、現時点で「完全に修正された」とは言い難い状況です。
国内外で共通する症状が報告されていることから、ソフトウェア側の問題が依然として残っている可能性が高く、さらに追加の修正アップデートが提供される可能性もありそうです。
Xperia 1 VIIユーザーはしばらくの間、今回紹介した回避策を試しつつ、ソニーの次のアナウンスを待つ必要がありそうです。

