
サムスンの次期フラッグシップ「Galaxy S26」シリーズは、例年より約2か月遅れて2025年3月に発表される見込みです。関係者によると、開発および設計の段階で一部問題が発生し、スケジュール全体が後ろ倒しになったとのことです。
現行モデルのGalaxy S25シリーズが2025年1月下旬に発表されたことを考えると、今回の遅れは異例といえます。特に標準モデルの開発が難航しており、現時点で完成しているのはS26 Ultraのみと報じられています。
S26 Ultraはついに10bit対応ディスプレイを採用
最上位モデルとなるGalaxy S26 Ultraは、これまでの8bit表示から進化し、10bitカラー対応の有機ELディスプレイを搭載します。これにより、理論上は10億色もの色彩表現が可能となり、映像や写真の再現力が向上します。
他社の12bit対応モデルには及ばないものの、従来機と比べて確実な進化を遂げた形です。
カメラ構成は基本的にS25 Ultraと共通ですが、Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxyチップに内蔵された新しいISP(画像信号プロセッサ)によって、撮影性能の向上が期待されています。
ついに60W充電対応、利便性が大幅に向上
バッテリー容量は従来どおり5,000mAhを維持しますが、最大60Wの急速充電に対応する点が大きな進化です。これにより、0%から80%までわずか30分で充電可能になるといわれています。これまで充電速度で遅れを取っていたサムスンにとって、ようやく競合に追いつく格好です。
標準モデルはExynos 2600を採用か 開発遅延が続く
一方、標準モデルとなるGalaxy S26/S26+は開発が遅れており、詳細仕様はまだ確定していません。ただし、チップセットにはExynos 2600が採用される見込みで、これは近年業績が低迷しているSamsung Semiconductor部門の立て直しを意識した戦略とみられます。
開発の遅れは気になるところですが、S26 Ultraの完成度を見る限り、サムスンは“急がず、より完成された製品”を目指しているようです。発表時期こそずれ込むものの、2025年春にはGalaxyシリーズの新たな方向性が明らかになることでしょう。