SmartSensが2億画素スマホ向けCMOS「SCC80XS」を発表 超小型0.61μmピクセルで夜景撮影も進化

中国のCMOSイメージセンサー大手・思特威(SmartSens、上海証券取引所コード:688213)は、2億画素・0.61μmピクセルのスマートフォン向け超高解像度センサー「SCC80XS」を発表しました。
同社の最新技術「SmartClarity®-SL Pro」プラットフォームをベースに、22nm積層プロセスを採用。さらに「PixGain HDR®」「SFCPixel®-SL」「AllPix ADAF®」といった独自技術を組み合わせ、ノイズ低減や高感度・高色再現・低消費電力を実現しています。


2億画素で全焦点域を超高精細に再現

SCC80XSは2億画素の超高精細センサーで、センサー内部で2倍(50MP)や4倍(12.5MP)のクロップズームにも対応。望遠から広角まで全焦点域で高解像度撮影が可能です。
メインカメラ、望遠、広角といった複数タイプのカメラ構成に柔軟に対応でき、ハイエンドスマートフォンの映像性能を大幅に引き上げます。


ノイズを約半減、夜景撮影性能が飛躍

SmartSens独自の「SFCPixel®-SL」技術により、ノイズを従来比で大幅に低減。200MPおよび50MPモードでは読み出しノイズがわずか0.7e-と、同クラス製品に比べて約47%低減しています。
また、12.5MPモードでも1.2e-という低ノイズを実現し、約28%の改善を達成。暗所でも被写体の質感やディテールを保ちながら、鮮やかで滑らかな夜景撮影が可能です。


新構造「NBDTI™」と「Low-n Grid」で色再現性と感度を両立

SCC80XSは新開発のNarrow BDTI(NBDTI™)とLow-n Gridという光学構造を初採用。
超狭ピクセル分離構造のNBDTI™が光の干渉を抑え、色混ざりを防止。結果として、より自然で正確な色再現を実現します。
さらにLow-n Grid技術では新素材を採用し、光の取り込み効率を高めることで、ピーク量子効率(QE)は80%に到達。低照度環境でも明るくクリアな映像を撮影できます。


85dBのHDR性能と4K 120fps動画撮影に対応

動画性能も大きく進化しています。PixGain HDR®技術により、最大85dBのダイナミックレンジを実現。明暗差の大きいシーンでも白飛びや黒つぶれを抑え、立体感のある映像を描き出します。
また、4K 120fpsの超高フレームレート撮影や、4K 60fps HDR動画にも対応。光と影の階調を滑らかに表現でき、プロフェッショナルレベルの動画撮影が可能です。


高速オートフォーカスと低消費電力設計

「AllPix ADAF®」と「Sparse PDAF」技術の搭載により、環境光に応じた最適なフォーカスモードを自動選択。暗所では全ピクセルによるAFを行い、高速かつ精密なピント合わせを実現します。一方で明るい環境では6%のピクセルを使った位相差AFに切り替え、消費電力を抑制します。

また、SmartClarity®-SL Pro技術と22nmプロセスにより、長時間の4K撮影でも発熱を抑え、安定した動作を維持。スマートフォン全体の省電力化にも貢献します。


フラッグシップスマホを2億画素時代へ

SmartSensの共同創業者であり最高執行責任者の馬偉剣氏は次のように述べています。

「SCC80XSは当社初の2億画素スマートフォン向けセンサーであり、色の忠実度と感度の両立を実現しました。
小型ピクセルでも自然で正確な色表現を可能にし、夜景でもディテール豊かな描写を提供します。加えて高ダイナミックレンジ、高フレームレート、低消費電力といった性能を備え、フラッグシップ機のメイン・望遠・広角カメラなど幅広い構成に対応できます。」

ソース

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