
Xiaomiが自社開発チップ「XRING 01」の後継モデルを準備しているとの情報が浮上しました。新たに噂されている「XRING 02」は2026年に投入される見込みですが、競合各社が移行を進める2nm世代ではなく、TSMCの3nmプロセスを引き続き採用する可能性が高いと伝えられています。
なぜ3nmを継続するのか
業界ではすでにTSMCが2025年末から2nmウェハーの量産に入ると報じられており、サムスンやアップルなどの大手は次世代製品に採用すると見られています。そうした中でXiaomiが世代遅れとなる3nmを選ぶ背景には、コストと設備の問題があるようです。
2nmウェハーは1枚あたり3万ドル(約450万円)とも言われる高額なコストに加え、試作段階での開発費用も膨大です。さらに米国による先端EDAツールの輸出規制が影響しており、中国メーカーにとって2nm開発はハードルが高い状況にあります。
採用予定と技術的特徴
「XRING 02」はまずXiaomi 16S Proへの搭載が想定されており、TSMCの第3世代3nmプロセス「N3P」で製造される見込みです。前世代「XRING 01」が採用していた「N3E」からの進化版にあたり、性能や効率の改善が期待されています。
また、この新チップはスマートフォンやタブレットにとどまらず、自動車やIoT機器など幅広い分野への応用も計画されているとされています。これにより、Xiaomiが長年依存してきたQualcommやMediaTekからの脱却を進める狙いも見えてきます。
今後の見通し
「XRING 02」が本当に2026年に登場するかはまだ確定していません。複数製品への応用を見据えたバックエンド開発が進めば、量産開始が当初の予想より遅れる可能性もあります。とはいえ、自社チップ戦略を着実に進める姿勢は明確であり、次世代スマートフォン市場におけるXiaomiの存在感をさらに高めることになりそうです。