
Googleが、AndroidスマートフォンとWear OSスマートウォッチの連携をさらに一歩進める新機能の開発を進めているようです。近くにスマートウォッチがあることで、スマホの本人確認がスムーズになる──そんな未来が現実になるかもしれません。
「Identity Check」でセキュリティと快適さを両立
2024年12月のPixel Dropアップデートで初めて登場した「Identity Check」は、Android 15以降のPixelシリーズで利用可能になった新しいセキュリティ機能です。現在では、SamsungのOne UI 7を搭載したGalaxyスマートフォンでも使用できるようになっています。

この機能の特徴は、ユーザーがあらかじめ「信頼できる場所」として設定した自宅や職場などでは、厳しい本人確認が省略される点です。外出先では自動的にセキュリティレベルが高まり、不正利用のリスクを抑える仕組みとなっています。
スマートウォッチが“信頼の証”に
そして今回、新たにGoogle Play Servicesのベータ版(バージョン25.29.31)から発見されたコードにより、Identity Checkがさらに進化する可能性が浮上しました。その内容によると、ユーザーが着用しているスマートウォッチがスマートフォンの近くにあり、Bluetoothで接続されていれば、「このスマホはまだ本人が使っている」と判断される、という仕組みが検討されているようです。
これは完全に生体認証やPINコード入力をなくすわけではありませんが、すでにPINでロック解除されているスマートウォッチが手元にある状況であれば、スマホ側の本人確認を簡略化できる可能性があります。セキュリティを維持しつつ、無駄な操作を減らす──まさに理想的なバランスと言えるでしょう。
セキュリティと利便性の“ちょうどいい”関係へ
このスマートウォッチ連携型のIdentity Checkは、まだ開発段階であり、最終的に正式実装されるかは未定です。ただし、Androidの盗難対策やセキュリティ機能が年々強化されている流れを考えると、実用化される可能性は十分にありそうです。
もちろん、スマホと一緒にスマートウォッチまで盗まれた場合のリスクもあるため、最終的な仕様ではその点への対策も含めて検討されることでしょう。