
2025年の最新フォルダブル機種として登場した「Galaxy Z Fold 7」ですが、前モデルと同じ4,400mAhのバッテリーを引き継いでおり、バッテリー容量の強化が期待されていたユーザーからは落胆の声も聞かれます。一方で、同時に発表された「Galaxy Z Flip 7」は4,300mAhへと容量が増加。ではなぜ、Foldだけが据え置きとなったのでしょうか。サムスンがこの疑問に対して公式に説明しています。
Flipには「大容量バッテリー」のニーズが集中
この件について、海外メディアSamMobileがサムスンに直接質問したところ、「Galaxy Z Flipシリーズのユーザーの多くが、バッテリー容量の増加を最も望んでいた」との回答があったとのことです。
それに対してFoldシリーズには、カメラ性能の向上やカバーディスプレイの大型化、そして「薄型・軽量な筐体設計」といった、より優先順位の高い要素が複数あったため、バッテリー容量の拡大には至らなかったというわけです。
「薄くて軽い」=バッテリー制約?
実際、Galaxy Z Fold 7はこれまでのFoldシリーズの中でも最も薄く、かつ最軽量となっており、こうした設計を実現するには筐体内部のスペースに制約があるのは明らかです。
また、サムスンは次世代のシリコンカーボンバッテリーのような高密度型セルにはまだ対応しておらず、その一方でライバル機ではすでに導入が進んでいます。たとえば、HONOR Magic V5は5,820mAh、vivo X Fold 5は6,000mAhという大容量バッテリーを搭載しながら、広いカバースクリーンと競争力のあるカメラ性能も確保しています。
Foldシリーズこそ大容量バッテリーが必要では?
FoldシリーズはFlipシリーズと違い、スマートフォンサイズのカバーディスプレイとタブレット級のメインディスプレイを搭載しており、消費電力の面ではむしろ高い要求が伴います。そうした点を考慮すると、「Flipではバッテリー増加、Foldでは見送り」という今回の判断に納得しづらいと感じるユーザーもいるでしょう。
とはいえ、サムスンの充電制御技術は、ライバルに比べて長期的なバッテリー寿命の面で優れているという見方もあります。Galaxy S25 Edgeのように、薄さを優先してバッテリー容量を減らすというような選択がなかっただけでも、一定の評価はできそうです。
今後は、薄型デザインと大容量バッテリーの両立が可能な新技術の導入に期待が高まります。サムスンが次のFoldモデルでどのような選択をするのか、注目していきたいところです。