
Xiaomiが開発中の次期フラッグシップ「Xiaomi 15S Pro」に搭載される独自チップ「Xring O1」の性能が、早くもベンチマーク上で話題となっています。中国の一部レビュー動画によって、QualcommのハイエンドSoC「Snapdragon 8 Elite」と肩を並べるスコアを叩き出したことが明らかになりました。
Xiaomi初の本格自社開発SoC「Xring O1」

「Xring O1」は、Xiaomiが独自に設計・開発したSoC(システム・オン・チップ)で、15S Proのほか、ハイエンドタブレット「Pad 7 Ultra」にも搭載予定とされています。これまでGeekbench上でもベンチマーク情報が散見されており、性能の高さが噂されていましたが、今回のAnTuTuベンチマークスコアによって、より具体的な性能の全貌が見え始めました。
AnTuTuスコアでSnapdragon 8 Eliteを上回る
注目のレビュー動画は、中国のテック系クリエイター「阿文鉴机」によって一時的に公開されたもので、現在は投稿が削除されていることから、誤ってフライング公開された可能性が高いと見られます。

その内容によると、「Xiaomi 15S Pro」はAnTuTuベンチマークで2,535,163点を記録。一方、同社のSnapdragon 8 Eliteを搭載した「Xiaomi 15 Pro」は2,515,259点とわずかに及ばず、Xiaomiの独自SoCがQualcommの最新ハイエンドチップをわずかに上回った形です。
あくまで「善戦」、他社ハイエンドには届かず
ただし、注意すべきは、このスコアがSnapdragon 8 Elite搭載機の中でも最高クラスではない点です。例えば、まもなく発表予定とされる「RedMagic 10S Pro+」は、同じSnapdragon 8 Eliteを搭載しつつ、315万点以上のスコアを叩き出すとも言われており、「Xring O1」の性能が突出しているわけではありません。
それでも、SoC開発においては設計自由度や製造コスト、チューニング性、そして何より発熱や消費電力などのトータルバランスが重要視される中で、Snapdragon 8 Eliteと互角に近い数値を叩き出せたこと自体、Xiaomiの技術力の進化を示す指標と言えるでしょう。
今後の展開にも注目
今後、「Xring O1」が実際の使用環境でどの程度の効率性や放熱性能を発揮できるかは未知数です。しかし、XiaomiがSoCの自社開発という次のステージへと踏み出しつつあることは明白で、同社の戦略に大きな影響を与える可能性を秘めています。
Xiaomi 15S ProおよびPad 7 Ultraの正式発表時期はまだ明かされていませんが、今回の情報を受けて、発表への期待はますます高まりそうです。