
Amazonがアメリカで展開するドローン配達サービスが、ついにスマートフォン分野にも対応を拡大しました。これにより、iPhoneやGalaxyスマートフォンをはじめ、AirPods、AirTag、Ring製スマートドアベル、食品用温度計など、幅広い商品がドローンで届けられるようになっています。
1時間以内に配達、対応商品は6万点以上
今回のアップデートにより、ドローン配達の対象商品は6万点以上に拡大。注文から配達完了まで、最短で60分以内というスピード配送が可能になっています。

ただし、このサービスを利用できるのは、対応エリア内の居住者に限られます。対象地域に住んでいるユーザーには、対象商品を注文する際に「ドローン配送(Drone Delivery)」のオプションが表示され、追加料金は4.99ドルとされています。
重量制限と配達場所の設定が必要
ドローン配達を利用するためには、注文する商品の合計重量が5ポンド(約2.3kg)以下である必要があります。つまり、大量の商品をまとめて注文するようなケースでは利用できません。

さらに、ユーザーは自宅の受け取り場所(例:庭や駐車場)を事前に設定する必要があります。この地点は一度登録すると、次回以降の注文でも自動的に反映される仕組みです。
高精度な配達と安全対策
Amazonによれば、このドローン配達の仕組みは、2年にわたる開発期間を経て実現されたものとのこと。対象地域の住所情報をドローンに内蔵されたデジタルマップに組み込むことで、配達にかかる正確な所要時間(誤差5分以内)の予測も可能になったとしています。

配達時には、ドローンが目的地と荷物の情報を最終確認し、周囲に人や車、ペットがいないことを確認してから荷物を投下します。安全対策にも細心の注意が払われているようです。
天候による制限も
なお、ドローン配達は天候にも左右される点に注意が必要です。軽い雨であれば問題ありませんが、強風や悪天候が予測される場合には、システム上で自動的にドローン配達の選択肢が非表示になります。
ドローンによるスマートフォン配達が現実のものとなったことで、Amazonのラストマイル配送の未来が大きく前進しています。今後、さらに対応エリアや商品カテゴリが拡大していくことが期待されており、日常的な買い物のスタイルも大きく変わるかもしれません。