PixelやGalaxyが優秀!フィッシング対策で差がついた最新スマホセキュリティ比較

スマートフォン利用者にとって、セキュリティの最大の課題はフィッシング詐欺であることが明らかになりました。これは、2024年10月に調査会社Omdiaが実施した最新の調査結果によるものです。この調査では、世界中の1,572人を対象にスマホのセキュリティに関する意識と実態を調査しました。その結果、24%の回答者が実際にフィッシング詐欺の被害を経験していることが分かりました。

フィッシング詐欺とは?

フィッシング詐欺とは、悪意のあるメール、SMS、電話などを通じて、個人情報や機密情報を騙し取る行為を指します。近年、こうした詐欺は手口が巧妙化し、気付かないうちに被害に遭うケースが増えています。

調査で判明したその他のセキュリティリスク

Omdiaの調査によると、フィッシング詐欺に次いで多かったセキュリティリスクはマルウェアやウイルス感染、そして物理的な盗難(スリや強奪など)でした。これらは、日常的にスマートフォンを使用する中で無視できないリスクとなっています。


スマートフォンのセキュリティ性能比較:どの機種が優れている?

調査では、最新のプレミアムスマートフォンについてもテストが行われました。その結果、GoogleのPixel 9 ProやSamsungのGalaxy S24が他の機種を上回るパフォーマンスを発揮した一方、AppleのiPhone 16 Proは一部のセキュリティ機能で競合に遅れを取る結果となりました。

スパムコールへの対応状況

Android端末(Google、Xiaomi、OnePlus、Honor、Samsung)は、疑わしいスパムコールを着信時に警告する機能を備えていました。一方で、iPhone 16 Proにはこのような音声通話保護機能がなく、対応の遅れが指摘されています。

フィッシングメール・テキストへの対応

各端末のフィッシングメールやテキストに対する保護性能には、依然として大きな課題が残ります。例えば、GoogleのGmailから送信されたフィッシングメールを完全に検出した端末はなく、多くの場合、迷惑メールフォルダに振り分けるにとどまりました。

ただし、Google Safe Browsingを搭載した端末では、危険なリンクを開こうとした際に警告画面が表示され、ユーザーの確認を求める仕組みが機能していました。特にSamsung Internetは悪意のあるリンクの多くをブロックできた一方で、一部のAndroid端末(XiaomiやOnePlus)のブラウザでは不十分な結果が報告されています。


消費者の信頼低下と今後の課題

調査では、セキュリティ問題を経験した消費者の73%が、使用しているスマートフォンブランドやOS開発者への信頼を失ったと回答しました。Omdiaのアナリストであるアーロン・ウェスト氏は、「消費者の信頼を回復するためには、メーカーは基礎的なフィッシング対策を強化する必要がある」と指摘しています。

また、Omdiaのホリー・ヘネシー氏は次のように述べています。「フィッシング詐欺の脅威が増大している現在、100%の保護を提供することは難しいかもしれません。しかし、Google Safe Browsingのような先進的な保護機能を活用することで、被害を大幅に減らすことが可能です。加えて、メーカーや業界全体が消費者への啓発活動を強化し、警戒心を高める努力が必要です。」


まとめ

今回の調査結果は、スマートフォンセキュリティの現状と課題を浮き彫りにしました。フィッシング詐欺をはじめとする脅威から身を守るためには、メーカーによる技術的な対策強化だけでなく、私たち利用者一人ひとりが警戒を怠らないことも重要です。今後の改善に期待しつつ、日々の利用でできる限りの対策を講じていきましょう。

ソース

GalaxyGoogle Pixel
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