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ソニーモバイルの2024年フラッグシップ、Xperia 1 VI。
そして国内では同モデルの競合機種となることが予想されるサムスンのGalaxy S24 Ultra。
いずれもSnapdragon 8 Gen 3を搭載した「プレミアムフラッグシップ」ですが、今回、これら2モデルの間にベンチマークスコア上では有意な性能差がある可能性が浮上しました。
Xperia 1 VI vs Galaxy S24 Ultraのベンチマークスコア比較
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一目見てわかるように、Galaxy S24 Ultra (ドコモ版)のスコアは大半がシングルコア2200ポイント、マルチコア7000ポイント前後なのに対し、Xperia 1 VIのスコアはシングルコアが非常に不安定、かつ、マルチコアも7000ポイント以上のものは皆無です。
また、平均値をとってみても:
Galaxy S24 Ultra | Xperia 1 VI | |
シングルコア平均 | 2195 | 1970 |
シングルコア標準偏差 | 151 | 367 |
マルチコア平均 | 6879 | 6157 |
マルチコア標準偏差 | 478 | 848 |
シングルコア・マルチコアの両方でXperia 1 VIのスコアはGalaxy S24 Ultraよりも1割以上低くなっているのが分かります。
また、個人的に気になるのは性能の安定性を示す「標準偏差」の値。
これは測定毎のスコアのばらつきを示すもので、大きいほど性能が不安定、ということになります。
つまり、Xperia 1 VIはGalaxy S24 Ultraと比べて何らかの理由でパフォーマンスが一時的に下がる頻度が高く、ひょっとするとこれは発熱などによるスロットリングがかかりやすいという可能性も。
ちなみにGalaxy S24シリーズでは前世代同様にクロックアップ版の「Snapdragon 3 Gen 3 For Galaxy」が搭載されていますが、ベンチマークスコア自体は他のノーマル版SD8Gen3搭載機と比べて特に高いわけではありません。
つまり、Xperia 1 VIの性能は少なくともベンチマーク上では他のSD8Gen3と比べて低めである可能性が高いという事に。
ただ、これまでに出てきているXperia 1 VIのベンチマークスコアはおそらくレビューサイトからのもので、ファームウェアもまだ調整中という可能性も。
発売後の一般ユーザーが計測した複数の結果を待つ必要がありますが、少し気になる「性能差の可能性」ではあります。
コメント
まだ正式版のファームウェアでないなら、多少の不安定さは許容できるが、これまでのXperiaのベンチマーク結果や持久力を見ても、長時間の負荷がかかる用途には向いていないというのが分かる。
ただ、長時間使用でのパフォーマンスが下がるのはSoCのサーマルスロットリング制御の問題なのか、本体機構による放熱の問題なのか、そのあたりで解決方法も変わってくると思われる。
1 VIになってようやく、Pro以来のVC(ベイパーチャンバー)を搭載したため、1 Vとどの程度違いがあるのか、Xperia StreamのVI版が発売されるか等も気になるところ。
当方ではXperia 5 IVしか持ち合わせてないが、HSパワーコントロールの有無によってもベンチマークスコア、持続性に明らかな差が出るという結果になった。
Geekbench 6ではHSPCをオンにした状態で1726/4117と、Snapdragon8+ Gen 1を搭載するGalaxy Z Fold 4に匹敵するスコアを示した。
AnTuTu V10(Android 14)についても検証した(~は範囲内でのバラつき)
HSPC off:約85~95万点、HSPC on:110~120万点