次期Xperiaなどに搭載のSnapdragon 888に期待できること、あまりできないこと

次期XperiaからGalaxy、AQUOSなどなど、2021年リリース予定・予想されている大半のハイエンドスマートフォンに搭載されるクアルコムの最新チップ、Snapdragon 888。

先日正式発表され、その全貌が明らかにされました。

一方で、このSD888を搭載した次期モデルのベンチマークスコアもちらほらと発見されてきています。

ただ、これまでに見つかっているベンチマークスコアを見るとちょっと気になる点も。

SD888 vs SD865、CPU性能では大差なし?

以下はこれまでに見つかっている「lahaina」こと、Snapdragon 888のベンチマークスコア。

Galaxy S21シリーズやvivo、OnePlus 9(シリーズ)といったSD888搭載機の型番が並んでいますが、CPUのマルチコア・ベンチマークスコアは平均で3300前後と言った感じ。

一方、以下は期近のSD865搭載機のベンチマークスコア。

ご覧のように、平均値では先のSD888と大きな差は見られません

もちろん、SD888搭載スマートフォンはいずれもまだ未発売でチューニング段階、という部分もあるとは思います。

ただ、GeekbenchのGPU性能を計るCompute Resultを見ると:

SD888の売りはGPU性能?

SD888↓

SD865↓

SD888は4500前後なのに対しSD865は3500前後となっており、両者の間には2~3割の性能差があることが分かります。

クアルコムはSD888のGPU性能についてSD865から30%アップと謳っており、このベンチマークスコアは確かにそれを裏付けています。

ということは、先のCPU性能についてもある程度はSD888の「実力」を反映している、とも考えられます。

実際、Snapdragon 888の最大クロックスピードだけを見るととSnapdragon 865と同じ。

つまり、SD888はGPU性能ではSD865からの大幅な性能アップが見込めるものの、CPU性能としてはそれほど大きな違いはない、ということに。

一方、SD888は5nm製造による省電力など、ベンチマークスコアだけでは測れない進化があるのも事実で、クアルコム自身もこのSD888の売りを長時間の高負荷動作でも性能が落ちない「持久力」を強調しています。

よって、このSD888搭載機の性能は普段使いというよりは、長時間のゲームプレイ時などにその特徴が発揮される、といった感じになりそうです。

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