
Sonyが開発中とされる携帯型ゲーム機「PSP 3」について、PS5向けゲームとの互換性に技術的な課題が生じる可能性が指摘されています。AMDの新型ハイブリッドSoC「Canis」を採用すると噂されていますが、CPUのコア数やGPU性能の制約により、既存のPS5ゲームをそのまま動かすのは難しいとの見方が浮上しています。
CPUのコア数がPS5との互換性に影響か
GameGPUが取り上げた情報によると、PSP 3に搭載されるとされるCanisは、ゲーム処理に4コア8スレッドを割り当てる構成になるといいます。
一方、据え置き型PS5では、ゲーム側がOS用に確保された領域を除き、実質的に6.5コア13スレッドを利用できる設計になっているとされています。
この違いが問題になる可能性があります。PS5向けゲームの多くは、据え置き機のCPU構成を前提に最適化されています。そのため、4コア8スレッドの環境で既存のプログラムをそのまま実行すると、処理の同期に問題が生じたり、フレームレートが大幅に低下したりする可能性があるとのことです。
対策として考えられるのが、Sonyの省電力モードに似たシステム側のプロファイリング機能です。ゲームの動作を制御し、CPUの使用コア数やGPUの動作クロックなどを調整することで、互換性を確保する仕組みが想定されています。
ただし、具体的にどのような制御が検討されているのかは明らかになっていません。
動的解像度の下限設定も問題になる可能性
もう一つの課題として指摘されているのが、PS5向けゲームに組み込まれた動的解像度の制御です。
現行世代のゲームでは、30fps動作時に1440p前後を目標とし、パフォーマンスモードでは1080p以下まで内部解像度を引き下げることで、フレームレートを維持するタイトルもあります。
しかし、こうした動的解像度には最低値が設定されている場合があります。PSP 3のような携帯型端末では、冷却性能や消費電力の制約から、GPU負荷が高いゲームでその下限に達してしまう可能性があります。
そこで、内部解像度を720p程度まで引き下げ、アップスケーリングによって画面に表示する方法も考えられます。ただし、ゲーム側に解像度の下限が固定されている場合、システム側だけで自由に変更できるとは限りません。
この問題を解決するには、開発元がゲームごとに専用パッチを提供する必要が出てくる可能性があります。つまり、PS5向けゲームが自動的に携帯機向けの設定へ切り替わるとは限らないというわけです。
PS4 ProやPS5の後方互換機能にも類似の課題
今回の記事では、Sonyの過去の互換性対応も例として挙げられています。
PS4 ProやPS5では、旧世代ゲームを安定して動作させるため、特定の互換動作モードでGPUの演算ユニットを半分無効化する仕組みが採用されていると説明されています。これは、古いゲームのプログラムが想定外のハードウェア構成に対応できず、処理負荷を正しく分散できない場合があるためとされています。
こうした事例を踏まえると、単純にPS5より性能の低いSoCを搭載するだけでは、既存ゲームとの互換性を確保できない可能性があります。
PSP 3がCanisを採用するという情報自体、現時点ではリーク段階です。今回指摘されているCPUや解像度制御の問題についても、Sonyが実際にどのような対策を検討しているのかは分かっていません。
ただし、PS5向けゲームを幅広く動作させることを目指すのであれば、単純な性能差だけでなく、ゲームごとのCPU処理や動的解像度の制御まで考慮する必要がありそうです。携帯型PS5という位置付けを実現できるかどうかは、こうした互換性の問題をどこまで解決できるかにも左右されることになります。

