PS5エミュレーターを装うマルウェアに注意 GitHubで配布、Windows Defenderの検査回避や情報窃取の疑い

PS5エミュレーターを装ったマルウェアがGitHub上で配布され、パスワードなどの機密情報を盗み取ろうとしている可能性があるとして、注意が呼びかけられています。NordVPNの脅威インテリジェンス調査チームが発見したもので、実在するPS5エミュレーター「KyTyPS5」と「AnyPS5」の偽装版が悪用されているといいます。

問題のソフトウェアは、PS5のゲームをPC上で動かすためのエミュレーターに見せかけていますが、実際にはゲームを起動するのではなく、Windowsのセキュリティー機能を回避しながら情報を盗み取ろうとする疑いがあります。

実在するPS5エミュレーターの偽装版を配布

NordVPNの調査チームによると、今回確認されたのは「KyTyPS5」と「AnyPS5」を装った不正なソフトウェアです。いずれも実在するエミュレーターの名前を悪用しており、GitHub上で配布されていたとされています。

エミュレーターを探すユーザーにとって、GitHubは開発中のソフトウェアなどを入手する際に利用される一般的なプラットフォームです。攻撃者はその点を利用し、正規のソフトウェアに見せかけることで、利用者に不審なファイルをダウンロード・実行させようとしているとみられます。

調査チームは、エミュレーターを利用するゲームファンがこうした攻撃の標的になりやすいと指摘しています。PS5のゲームをPCで動かしたいという需要を悪用した手口です。

Windows Defenderの検査を回避し、情報を盗む疑い

報告によると、不正な実行ファイルを起動すると、Windows Defenderによる検査を回避するための除外ルールが追加されるといいます。除外対象になったファイルや場所は通常のウイルススキャンから外れるため、マルウェアが検出されにくくなるおそれがあります。

その後、パスワードなどの機密情報を収集するインフォスティーラーが展開される可能性があるとされています。ただし、NordVPNの調査チームも、実行ファイルが実際にどのようなマルウェアなのか、情報窃取が行われるのかについては断定していません。

さらに、不正なソフトウェアは処理の後に自身のファイルを削除し、利用者が感染に気付きにくくするとも報告されています。

現時点で確認されている情報は調査チームの報告に基づくものであり、すべての配布ファイルが同じ挙動を示すかどうかは明らかになっていません。

PS5エミュレーターを探す際は配布元を確認

ゲーム関連の偽装ソフトウェアを悪用した攻撃は、今回が初めてではありません。今年に入ってからも、PC版を装った偽の『GTA 6』が出回り、利用者を危険にさらす事例が報告されています。

PS5エミュレーターを探している場合は、名前や配布ページの見た目だけで安全性を判断せず、開発者が案内する公式の配布元を確認することが重要です。GitHubで公開されているという理由だけで、安全なソフトウェアだと判断することも避けるべきです。

また、Windows Defenderの除外設定を追加するよう求めるソフトウェアには注意が必要です。正当な理由を確認できないまま除外設定を許可すると、悪意のあるプログラムが検出を逃れる原因になりかねません。

なお、今回の偽装版はPS5のゲームをPCで動かすという目的を果たすものではなく、情報窃取などを狙っている疑いがあります。エミュレーターを利用する場合は、入手元と実行ファイルの信頼性を慎重に確認する必要があります。

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