
Appleの地図アプリ「Apple Maps」で、米国のユーザーを対象にオンタリオ湖の表示名が「Lake Ontario」から「Lake America」へ変更され始めています。オンタリオ湖は米国ニューヨーク州とカナダ・オンタリオ州の間に位置する五大湖の一つで、今回の名称変更は米国側の地図サービスに順次反映されているようです。
トランプ大統領の大統領令を受けて変更
今回の変更は、ドナルド・トランプ大統領が先週、オンタリオ湖の名称を「Lake America」に変更する大統領令に署名したことを受けたものです。
米国地名情報システム(GNIS)でもすでにデータベースが更新されており、Google Mapsは8月31日までに新しい名称を採用しています。Appleもこれに続く形で、iPhone、iPad、Mac向けのApple Mapsへの反映を開始しました。
現時点では、地図上には従来の「Lake Ontario」という表示が残っているケースもありますが、湖をタップすると「Lake America」と表示されるなど、更新途中とみられる動きも確認されています。今後数時間のうちに地図上の表示も変更される可能性があります。
米国とカナダで異なる名称に
Apple Mapsでは、利用している地域によって表示される名称が異なります。
米国のユーザーには「Lake America」と表示される一方、カナダでは従来どおり「Lake Ontario」の名称が維持されます。また、米国とカナダ以外の地域では、両方の名称が表示される仕様になるとされています。
Appleがこうした地域別の名称変更を行うのは今回が初めてではありません。トランプ大統領がメキシコ湾を「Gulf of America」に改称した際にも、Apple Mapsは米国向けの表示を変更しています。
MapQuestは名称変更を拒否、App Storeで急浮上
一方、すべての地図サービスが「Lake America」という名称を採用したわけではありません。
かつて広く利用されていた地図サービスのMapQuestは、オンタリオ湖について従来の「Lake Ontario」という名称を維持しています。この対応が注目を集めたことで、MapQuestはApp Storeのランキングでも急上昇しており、現在はiPhone向け無料アプリのランキングで1位になっています。
今回の名称変更をめぐっては、単なる地図上の表記変更にとどまらず、米国とカナダの政治・外交関係も背景にあるとみられています。報道によると、トランプ大統領はAppleに対して、Apple Mapsでもオンタリオ湖の名称を「Lake America」に変更するよう直接求めたとされています。
両国の間では追加関税をめぐる対立も続いており、今回の改称がこうした緊張関係の中で発表されたことも、注目を集める理由となっています。
今後、他の地図サービスや検索サービスがどの名称を採用するのか、また米国とカナダで異なる名称が定着するのかも気になるところです。

