
Appleが、中国のメモリメーカーが製造するDRAMチップの採用を検討しているとの情報が浮上しました。
背景には、AIサーバーやデータセンター需要の急増によるメモリ価格の高騰があります。Appleはこれまでにも部品コスト上昇の影響を受けており、新たな調達先を確保することで供給の安定化を目指している可能性があります。
中国CXMT製メモリをテスト中か
報道によると、Appleは中国のメモリメーカー「ChangXin Memory Technologies(CXMT)」が開発するDRAMチップを評価しているとされています。
ただし、現時点では世界中で販売される製品に採用するのではなく、中国市場向けの製品で利用する可能性があるようです。
地域ごとに異なる部品構成を採用することで、既存製品の大幅な設計変更を避けながら、新たなメモリ供給源を確保できるとみられています。
メモリ不足でPCやスマホ業界にも影響
今回の動きは、世界的なメモリ市場の変化が大きく影響しています。
近年はAI関連サーバーやデータセンター向けの需要が急増しており、DRAMやNANDフラッシュの供給が逼迫しています。
その影響はスマートフォンメーカーやPCメーカー、ゲーム機メーカーにも及んでおり、各社が部品コストの上昇に直面しています。
Appleも例外ではなく、2026年にはメモリ価格の上昇を理由にMacBookの価格改定を行ったとされています。
また、市場調査会社TrendForceは、2026年の世界ノートPC出荷台数について、価格上昇などの影響により13.6%減少する可能性があると予測しています。
中国製メモリ採用は供給戦略の一環か
Appleはこれまでも、中国のメモリメーカーへの関心を示してきました。
CXMTだけでなく、NANDフラッシュメーカーのYMTCについてもAppleのサプライチェーン関連情報で名前が挙がったことがあります。
今回注目されているのは、単なる調査ではなく、実際の製品採用に向けたテスト段階へ進んでいる可能性がある点です。
もしAppleがCXMT製メモリを正式採用した場合、中国市場向けのiPhone、iPad、Macなどに中国製メモリが搭載される可能性があります。
一方で、米国や欧州、日本などの市場向け製品では、これまで通りSamsung、SK hynix、Micronといった主要メモリメーカーの部品が使われるとみられています。
Appleも部品調達の多様化を加速か
Appleはこれまで、複数メーカーから部品を調達することで供給リスクを分散してきました。
今回の中国製メモリ採用検討も、単純なコスト削減だけでなく、世界的な部品不足や価格変動への対応策の一つと考えられます。
AI需要によるメモリ市場の変化が続く中、今後はAppleだけでなく、多くのスマートフォン・PCメーカーが新たな供給元を模索する動きが広がる可能性があります。

