
シャオミが今後投入するスマートフォンやスマートウォッチ、さらにはスマートグラスにおいて、新世代のOLEDディスプレイを採用する可能性が浮上しています。韓国メディアの報道によると、中国ディスプレイメーカーVisionoxが開発する「ViP OLED」パネルの供給先としてシャオミが有力候補に挙がっているとのことです。
実現すれば、シャオミ製品の表示品質や省電力性能が大きく向上する可能性があります。
次世代OLED「ViP OLED」とは?
ViP OLEDは、Visionoxが開発を進める次世代AMOLED技術です。従来の有機ELパネルでは「FMM(ファインメタルマスク)」と呼ばれる製造方式が主流でしたが、ViP OLEDではフォトリソグラフィ技術を活用した新たなRGB配置プロセスを採用しています。

これにより、より高精細な画素形成が可能となり、発光効率の向上や消費電力の低減が期待されています。
特に、小型ディスプレイで重要となる高精細化との相性が良く、スマートウォッチやスマートグラスのような近距離で見る製品に適した技術とされています。
高輝度・長寿命化も実現へ
Visionoxによれば、ViP OLEDは従来のAMOLEDと比べてさまざまなメリットを備えています。
例えば、高精細化による表示品質の向上に加え、発光効率の改善による省電力化も実現。また、「Tandem OLED」と呼ばれる積層技術と組み合わせることで、製品仕様によっては最大4倍の高輝度化、あるいは最大6倍の長寿命化も可能だとしています。
スマートウォッチではバッテリー持続時間の改善、スマートグラスでは発熱の抑制や視認性向上など、多方面で恩恵が期待できそうです。
幻に終わった「Xiaomi 17 Air」との接点
興味深いのは、このVisionox製パネルが過去に噂された「Xiaomi 17 Air」にも関連していた点です。
「pecan」というコードネームで開発が進められていた同モデルは、中国市場向けの超薄型フラッグシップとして計画されていたとされ、Snapdragon 8 Eliteや2億画素のSamsung製メインカメラ、5000万画素の超広角カメラを搭載するなど、非常に意欲的な仕様が噂されていました。
そして、このXiaomi 17 AirにVisionox製ディスプレイが採用される予定だったと報じられていました。しかし、超薄型スマートフォンに対する需要への懸念から、最終的に開発計画は中止されたとされています。
ただし、端末自体は幻に終わったとしても、Visionoxとの協業関係そのものは継続している可能性が高そうです。
スマホだけでなくウェアラブルにも採用か
今回の報道では、ViP OLEDの採用候補として、スマートフォン、スマートウォッチ、3Dスマートグラスの3カテゴリーが挙げられています。
スマートフォンでは、より明るく省電力な有機ELディスプレイの実現が期待されるほか、スマートウォッチでは電池持ちの改善につながる可能性があります。
また、3Dスマートグラスでは最大1700ppi級の超高精細表示に対応できるとされており、文字の視認性向上やUIの精細化、長時間使用時の快適性向上にも貢献するとみられています。
なお、Visionoxはすでに2026年第1四半期からViP OLEDの量産と出荷を開始しており、まずはHonorのウェアラブル製品向けに採用されたと報じられています。
現時点でシャオミはViP OLED搭載製品を正式発表していません。そのため、今回の情報はあくまでサプライチェーン段階の動きに過ぎませんが、今後のシャオミ製品の進化を占う上で非常に興味深い動きと言えそうです。

