
新型のPixel 10aは、例年のAシリーズとは少し異なる方向の進化を見せているようです。搭載チップは最新世代ではなく前世代のものにとどまり、純粋な処理性能は大きく変わっていません。ただし実際のテストでは、前モデルよりも安定した動作につながる可能性がある点が確認されています。
最新チップは非搭載、処理性能は9aとほぼ同等
Pixel 10aは最新のTensor G5ではなく、1世代前のTensor G4を採用しています。これにより、スペックだけを見ると性能面での大きな進化は期待しにくい構成です。

実際にCPU性能を測るGeekbench 6のテストでも、Pixel 10aとPixel 9aのスコアはほぼ同水準となりました。同じチップを同じクロックで動かしているため、この結果はある意味で当然といえます。
この性能は他社スマートフォンと比べると、2023年に登場したGalaxy S23 FEクラスに近い水準とされています。約500ドルのスマートフォンとして見れば十分な性能ではあるものの、最先端の処理能力というわけではありません。
ストレステストでは温度面で優位
一方で興味深い結果となったのが、3DMarkのWild Life Extremeストレステストです。

このテストでは、Pixel 10a・Pixel 9a・Pixel 10を同条件で比較。テスト開始直後のパフォーマンスはほぼ同じでしたが、長時間の負荷をかけ続けると違いが現れました。
Pixel 10aは3機種の中で最も低い温度を維持しながら動作し、性能低下が始まるまで約7分持続しました。その時点ではすでにPixel 9aの方が先に性能抑制が始まっており、結果としてPixel 10aは上位モデルのPixel 10に近いパフォーマンスまで追いつく場面も見られたといいます。
長時間ゲームでは差が縮まる可能性
こうした結果は実際のゲームにも影響する可能性があります。
短時間のプレイや軽いゲームであれば、やはり上位モデルのPixel 10が有利です。しかし、グラフィック負荷の高いゲームを長時間プレイする場合、発熱による性能制御の影響で機種間の差が縮まる可能性があります。
特に30分以上の連続プレイではフレームレートの差が小さくなるケースも考えられ、レトロゲームのエミュレーションなど長時間動作させる用途では体感差が小さくなるかもしれません。
もっとも、スマートフォンの温度は環境にも大きく左右されます。室温、ケースの有無、コントローラー接続などさまざまな要因で結果は変わるため、常にPixel 10aが有利になるとは限りません。
それでも、発熱が抑えられているという点は確かなメリットです。性能そのものは前世代とほぼ同じでも、長時間使用時の安定性や持ちやすさという面では、Pixel 10aがわずかながら改良されている可能性があります。

