
Xiaomiは、Android 16をベースとした最新OS「HyperOS 3」の配信を順次開始しています。システムの軽量化やアニメーションの改善、全体的なレスポンス向上を打ち出しており、仕様を見る限りでは完成度の高いアップデートといえそうです。
実際、多くのユーザーからは「動作が軽くなった」「日常操作がよりスムーズになった」といった肯定的な声が上がっており、従来のHyperOSと比べて快適性が増しているとの評価が目立ちます。
エミュレーション用途では一部で問題も
一方で、すべてのユーザーが恩恵を受けているわけではありません。特にAndroid向けエミュレーターを利用している一部ユーザーからは、不具合を指摘する声が出ています。
海外フォーラム「r/EmulationOnAndroid」などでは、Xiaomi Pad 6S ProにHyperOS 3を適用した後、エミュレーション動作が不安定になったという報告が複数投稿されています。画面のちらつきや描画の乱れが発生し、アップデート前には見られなかった現象だとする例もあります。また、同様の報告は他のXiaomi製端末のユーザーからも挙がっており、特定の1機種だけの問題ではない可能性が指摘されています。
影響は限定的との見方も
ただし、この問題はすべての環境で発生しているわけではありません。HyperOS 3に更新しても、これまで通りエミュレーターが快適に動作しているというユーザーもおり、端末ごとのハードウェア構成やGPUの違いが影響している可能性が高そうです。
暫定的な回避策と注意点
影響を受けているユーザー向けには、Turnip v25.3.0(Revision 5)のGPUドライバーに切り替えることで、表示の乱れが軽減されるケースがあると報告されています。ただし、このTurnipドライバーは、Snapdragon 8 Eliteなどの最新世代チップには現時点で対応しておらず、最新のフラッグシップ端末やタブレットでは利用できない点に注意が必要です。
HyperOS 3は、日常的な操作性能の面では確かな進化を感じられるアップデートである一方、エミュレーションを重視するユーザーにとっては慎重な判断が求められそうです。該当用途で端末を活用している場合は、今後の修正アップデートを待つか、自身の機種に関するユーザーの反応を確認してからアップデートするのも一つの選択肢といえるでしょう。


