
サムスンが12月12日から韓国で販売を開始する新型フォルダブル端末「Galaxy Z TriFold」。発売直前のタイミングで、同モデルのGeekbench 6スコアが非公式ながら公開されました。しかし、その数字は正直なところ、やや物足りない内容となっています。
公開されたスコアはシングル2853、マルチ8501

今回スコアを公開したのはSammyGuruで、同サイトによるとGalaxy Z TriFoldはGeekbench 6でシングルコア2853点、マルチコア8501点を記録したとのこと。
一方、搭載されているSnapdragon 8 Eliteが公式に示しているスコアはシングル3155点、マルチ9723点。どのスマホも実機スコアはSoC公式値を下回る傾向があるものの、今回の数字は“昨年世代”とされるSnapdragon 8 Eliteの特性も相まって、落差が目立つ結果となっています。
単純計算すると、シングルは約9.6%、マルチは約12.6%の下振れ。パフォーマンス重視のユーザーにとっては気になるポイントかもしれません。
「敢えて旧世代チップを採用」の説明に疑問の声も
サムスンの幹部は先日、TriFoldに最新世代のSnapdragon 8 Elite Gen 5ではなく旧世代チップを採用した理由として「完成度の高いプロダクトに仕上げるため」と説明しました。
しかし、今回のスコアを見る限り、この“言い訳”に首をかしげるユーザーも多いようです。コスト最適化のための選択という見方の方が自然だ、という意見も少なくありません。
折りたたみ機構だけでなくハード仕様は充実
性能面の話題が先行していますが、Galaxy Z TriFold自体のスペックは非常に豪華です。
- 展開時サイズ:159.2 × 214.1 × 3.9〜4.2mm
- 折りたたみ時の厚み:12.9mm
- 10インチ Dynamic LTPO AMOLED(2160×1584 / 最大1600ニト)
- 6.5インチ FHD+ Dynamic LTPO AMOLED(2520×1080 / 最大2600ニト)
- リフレッシュレートは1〜120Hzの可変対応
- Snapdragon 8 Elite + 16GB RAM
- 5600mAhバッテリー(45W急速充電対応)
- 防じん・防水はIP48
カメラ構成もハイエンド級で、
- 200MPメイン
- 12MP超広角
- 10MP望遠
- 10MPセルフィー(内外どちらの画面にも搭載)
と不足のない内容となっています。
価格は約38万円、初の“三つ折りスマホ”としての評価はこれから
販売価格は韓国で約38万円。革新的な三つ折りデザインに加え、タブレット級の大画面を1台でこなす新しいコンセプトモデルとして注目を集めています。
とはいえ、今回のGeekbenchスコアはやや残念な印象を与えてしまったのも事実です。実際の使い勝手や発熱、電池持ちなど、ベンチマークでは測れない部分でどこまで挽回できるかが評価の分かれ目となりそうです。
