
サムスンが来週にも発表するとみられる新型フォルダブル「Galaxy Z Trifold」について、これまで噂されてきた“3,000ドル級”という強気の価格設定から一転、より現実的な価格で登場する可能性が浮上しています。
想定価格は2,499ドルに下方修正?
これまでGalaxy Z Trifoldは3,000ドル近い超高額モデルとされてきましたが、リーカーのTheGalox氏はXで「新しい予想価格は2,499ドル」と投稿しました。これは同コンセプトのHuawei Mate XTsより300ドル安く、折りたたみ端末としては依然高価とはいえ、十分比較可能な価格帯に収まっています。
なお、サムスンの「Galaxy Z Fold 7」は1,999ドルからで、1TB/16GB RAM構成では2,419ドル。Appleが開発中とされる「iPhone Fold」も2,399ドル程度からになるという噂があり、今回の新価格は“超プレミアム帯の中では妥当”という印象です。
二つ折りではなく“三つ折り”という新機軸
Galaxy Z Trifoldの特徴は、これまでのFoldシリーズやPixel Foldとは異なり、二つのヒンジを持つ点です。これにより、展開時には約10インチの広い表示領域を確保でき、用途の幅が大きく広がるとみられています。
複数ヒンジ構造を生かしたユニークなスタイルやモードが用意される可能性もあり、発表イベントではこのあたりに注目が集まりそうです。
一方でGalaxy S26シリーズは“値上げ圧力”の兆し
Galaxy Z Trifoldの価格は予想より抑えられる見込みがあるものの、他のサムスン機では逆に値上げの可能性が指摘されています。背景にあるのは急激に高騰するメモリ価格です。
韓国のPulseによると、サムスン製の16GB DDR5モジュールは9月末時点で約53ドルだったのに対し、現在は135ドル前後と倍以上に跳ね上がっています。AIサーバー向け需要の拡大が続く中、メモリの供給は逼迫し、スマホメーカーもその影響を避けられません。
S26だけでなくS27にも影響か
アナリストらは、この状況が「避けられないスマホ価格の上昇」を引き起こすと指摘。サムスンもGalaxy S26シリーズでコスト圧力に直面しており、一部地域でSnapdragonではなく自社製Exynos 2600を採用することで負担軽減を図る可能性があるとしています。
さらに、この価格圧力は2027年のGalaxy S27シリーズまで続くおそれがあり、ハイエンド端末の価格が全体的に一段上がる展開も予想されています。
業界関係者によれば、現在は「価格交渉よりもメモリを確保すること自体が優先事項」の状況で、PC・スマホ向けメモリ価格は短期的には高止まりする見通しです。結果として、メーカー側は販売価格の引き上げを迫られる可能性が高いと見られています。
今後の動向
Galaxy Z Trifoldが予想を覆す価格で登場する一方、他の主要ラインでは値上げの可能性が濃厚となるサムスン。折りたたみ市場の革新と、部品コスト上昇という逆風が同時に進む中、2026年以降のスマホ価格がどこまで変動するのか注目されます。

