
Googleの最新フラッグシップ Pixel 10 Pro / Pixel 10 Pro XL で、望遠カメラ使用時の動画が不自然にカクつくという報告が、発売直後から続いています。
Googleサポートはすでに「修正済み」と案内しているものの、ユーザーからは依然として改善されていないとの声が相次いでいます。
パンするとガクガク…原因はEIS(電子手ブレ補正)の不具合か
問題が報告されているのは、望遠レンズで動画撮影中に横方向へ振る(パンする)など、カメラを動かしたとき。
画面が不自然に跳ねるような映像になり、滑らかなズーム動画が撮れないというものです。
興味深いのは、「動画の手ぶれ補正」をオフにすると症状が消える 点。これは、電子式手ぶれ補正(EIS)と光学式手ぶれ補正(OIS)の制御がうまく噛み合っていない可能性を示唆しており、Pixel カメラのソフトウェア側に問題があるとみられます。
Googleは「直った」と案内、それでも直っていない?
海外フォーラム Reddit では、複数のユーザーが不具合を Google サポートに報告してきた経緯を共有しています。サポート側は「アップデートで修正済み」と回答したものの、実際には改善されていません。
さらに報告を続けても、サポートからは「対応済み」の一点張り。結果、ユーザー側には打つ手がなく、実質的に放置された状態となっています。
一時的な対処法:手ぶれ補正をオフに
完璧ではありませんが、現時点で使える回避策は以下の通りです。
Pixel カメラで望遠動画を撮るときは、「動画の手ぶれ補正」をオフにする
手順
- カメラアプリを起動
- 左下の設定アイコンをタップ
- 「その他の設定」へ
- 動画の手ぶれ補正をOFFに
意外に思われるかもしれませんが、電子補正がオフになるだけで、レンズ側の OIS(光学補正)は有効のまま。そのため、完全に手ぶれが無防備になるわけではありません。
また、望遠動画を撮るときだけ 「Open Camera」など別アプリのEISを使う という手もありますが、当然ながら本体純正カメラで完結できないのは不満が残ります。
高級フラッグシップなのに「回避策頼み」でいいのか
Pixel 10 Proシリーズは日本でも約15万円クラスの高級フラッグシップ。にもかかわらず、肝心の望遠動画体験がバグにより損なわれ、さらにメーカーが不具合の存在を認めない状況はユーザーの不満を増幅させています。
欠陥が放置されたままなら、ユーザーが次のスマホ購入時に 「財布で意思表示する」 という流れになってもおかしくありません。
Googleが真摯に対応するかどうか、今後の姿勢が問われそうです。
