
Appleが今年投入した新モデル「iPhone Air」に対し、最も賛否を呼んだポイントは“単眼カメラ”。望遠も超広角も非搭載という構成に、「不利では?」と不安視する声が少なくありませんでした。
しかし、カメラ評価機関 DXOMARK が公開した検証結果は、その懸念を大きく覆すものとなりました。
Pro級に迫る描写力、過去フラッグシップと同点の評価

DXOMARKのスコアは総合 141点。これは iPhone 13 Pro/13 Pro Max、Xiaomi Mi 11 Ultra と並ぶ評価で、世界ランキングでは41位相当とのことです。さらに、採点内訳では静止画134点、動画155点と、動画性能が特に高い結果となっています。
画像(参考):iPhone Airのカメラスコア
・静止画:134
・動画:155
・総合:141
単眼ではあるものの、この1つのカメラは“iPhone 17 Proのメインカメラに近い設計”とDXOMARKは分析しており、明るく豊かな色表現、心地よいホワイトバランス、高精細な描写などを高く評価しています。

強みは自然な色と優秀なボケ表現
DXOMARKが特に称賛した要素として、心地よい色味と温かいホワイトバランス、そしてポートレート撮影時の高品質なボケ処理が挙げられています。
被写体の切り抜き精度が高く、同価格帯ながら Galaxy S25 Edgeより優秀な場面が多かった とコメントしています。
一方で“機能不足”の弱点は明確
弱点も明確です。
- 望遠撮影ができない
- 超広角がない
- 特定の状況で露出不安定
- 動画でホワイトバランスが乱れる場面がある
特に“ズーム性能”は単眼カメラの限界が顕著で、競合のGalaxy S25 Edgeのように構図の幅が広がるわけではありません。夜景でもProモデルとの差が生まれやすいとも指摘されています。
動画は4K/60fpsで最高評価
動画性能についてDXOMARKは、4K/60fps + HDR撮影が最も優秀と評価。
広いダイナミックレンジと鮮やかな発色により、スマホとしてトップクラスの映像表現が可能だとしています。
単眼でも“買い”なのか?
DXOMARKの評価を見る限り、iPhone Airは「カメラ1つ」のハンデを抱えながらも、画質そのものはPro級に迫る実力を持っています。構図の自由度よりも 質の高い1枚や動画を重視するユーザーに向いたスマホ と言えそうです。
ズームや超広角を重視するなら別の選択肢が有利ですが、日常撮影や旅行、SNS用途では必要十分以上の性能を発揮。単眼カメラだからといって、侮れない存在になっています。

