
サムスンの次世代チップ「Exynos 2600」の詳細仕様とされる情報が新たに流出し、画像処理能力が大幅に強化されていることが明らかになりました。長らくSnapdragonに遅れを取ってきた印象のExynosですが、今回のリーク内容を見る限り、次世代では大きく状況が変わる可能性があります。
320MP対応、8K/60fps HDR+にも対応
リーク情報によると、Exynos 2600は最大3億2000万画素のカメラをサポート。さらに8K解像度で60fps、HDR+の動画撮影まで可能になるとされています。現時点のGalaxy S26 Ultraがこのスペックをそのまま搭載する可能性は低いものの、サムスンは将来のハイエンド端末や、他メーカーへのチップ供給を視野に入れていると見られます。
また、108MPセンサーを3基同時にサポートできる仕様も盛り込まれており、複数高画素カメラを活かした高度な撮影システム構築が可能になるとのことです。
画像処理スタックを全面刷新
性能向上の大きな鍵は、新設計のISP(画像処理プロセッサ)です。リークによれば、GPUレンダリング、AIによる画像生成、RAW撮影の高度制御などを一つのISP-NPUパイプラインに統合。これにより、高解像度センサーを活用した撮影や、高ビットレートの映像処理にも余裕を持って対応できるとされています。
競合であるSnapdragon 8 Elite Gen 5は、最大48MP×3、または108MP撮影/320MP写真に対応しますが、Exynos 2600はより高いセンサースペックを扱える設計となっており、次世代のスマートフォンカメラでは優位に立つ可能性があります。
“弱いExynos”は過去の話?
Exynosシリーズは、SnapdragonやMediaTekと比べて性能・発熱・消費電力で不利と言われることが多く、特に海外では「Snapdragon版Galaxyが羨ましい」と言われ続けた歴史があります。
しかし近年、TSMCが製造能力不足に直面していることもあり、サムスンは自社の半導体事業の強化に本腰を入れている状況です。2nm世代に向けた新しい装置投資も進んでおり、今回のExynos 2600は、その“本気度”を示す代表的な成果になるかもしれません。
Exynosは復活できるのか
今回のリークが事実であれば、Exynos 2600はカメラ処理においてSnapdragonを超えるポテンシャルを持つことになります。これまでとは対照的に、「選ばれるSoC」として存在感を取り戻す可能性も見えてきました。
サムスンが次世代Galaxyにどこまで搭載するのか、他メーカーが採用するのか、そして実際の発熱・電力効率がどうなるのか――正式発表が大きな注目を集めそうです。


