Samsungが次期フラッグシップ向けに開発中の「Exynos 2600」が、再びGeekbenchのデータベースに姿を見せました。今回の計測では、これまでで最も高いスコアを叩き出しており、仕上げ段階に入っている可能性が高まっています。
シングル・マルチともにスコアがアップ

最新の結果によると、Exynos 2600はシングルコアで3,455点、マルチコアで11,621点を記録。8月に確認された初期のベンチマークでは3,309点/11,256点だったため、わずかながら数値が向上しています。

CPU構成に変更はなく、Cortex-X930(3.8GHz)を筆頭に、パフォーマンス向けのCortex-A730が3基(3.26GHz)、省電力向けのCortex-A730Sが6基(2.76GHz)という構成です。周波数は据え置きにもかかわらずスコアが伸びていることから、Samsungが内部でチューニングを進めていると見られます。
Snapdragonを上回る可能性
比較対象として、筆者がテストした「Xiaomi 17」搭載のSnapdragon 8 Elite Gen 5は、シングル3,078点、マルチ9,162点という結果でした。単純な数値だけで判断すれば、現時点ではExynos 2600が上回っている計算になります。
もっとも、今回のスコアはSamsungのテスト環境によるもので、実際の製品に搭載された場合、発熱や電力制御などによって数値が変動する可能性はあります。最終的な評価は、市場に出てからの挙動を見極める必要がありそうです。
2種類のExynos 2600が存在?
興味深い点として、先週にはクロックスピードが抑えられた別バージョンのExynos 2600もGeekbenchに掲載されました。こちらはCortex-X930が3.55GHz、パフォーマンスコアが2.96GHz、効率コアが2.46GHzで動作し、スコアはシングル3,047点、マルチ10,025点と一段低い結果になっています。
海外リーカーによれば、この2つのスコア差は「モデルによる差別化」を示している可能性があります。高クロック版は最上位モデルのGalaxy S26 Ultra向け、低クロック版はGalaxy S26/S26 Plusに搭載されるのではないかという見方です。ただし、現段階では公式発表はなく、あくまで推測にとどまります。
最終的に、Exynos 2600がどれだけのパフォーマンスを見せるのかは、年明け以降の製品リリースで明らかになるはずです。Samsungが“完全復活”を狙う中、次期Galaxyシリーズの性能競争はさらに注目を集めそうです。

