
Googleの独自開発チップ「Tensor」への不満が、Pixelファンのあいだで高まっています。テック系メディアのAndroid Authorityが読者コメントをまとめたところ、多くのユーザーが「ハイエンド価格に見合わない性能」と「バッテリー効率の悪さ」に失望していることが浮き彫りになりました。
「フラッグシップ価格でミドルレンジ性能」
記事には130件を超えるコメントが寄せられ、Tensorの性能がSnapdragonやAppleのAシリーズに比べて大きく劣るとの指摘が相次ぎました。特にゲームや発熱管理、長期的なパフォーマンスの低下が不満の中心です。ある読者は、「Pixel 4 XLからPixel 8 Proに買い替えたのに、以前は快適に遊べたゲームがまともに動かなくなった」と嘆いています。
Pixelシリーズは近年、価格帯こそ他社のフラッグシップ機と同等ですが、実際の処理性能は昨年のミドルレンジSnapdragon機にも届かないという声も。AI機能やソフトとの統合を評価する意見もありますが、全体的な印象は「割高感」が強いようです。
Snapdragonとの比較で見える差
あるユーザーは、「Tensorはあらゆる面でSnapdragonに及ばない。できることは同じでも、Snapdragonの方が速く、しかも効率的だ」とコメント。バッテリー持ちの悪さもたびたび指摘され、「もう我慢の限界」との声も目立ちます。
また、「かつてPixelはカメラで抜きん出ていたが、今では他社に追いつかれ、特に動画では明確に劣る」という意見もありました。Pixel特有のAI機能も、最終的には他のAndroidメーカーが似た機能を実装してしまうため、「独自性を保てていない」との指摘もあります。
「Tensorに希望を持ちたい」ファンも
一方で、Pixelの魅力は単なるチップ性能だけではないという声もあります。「スマホの価値はベンチマークスコアではなく、体験全体で決まる」と語るユーザーもおり、TensorのAI処理やソフトウェア体験を評価する意見も一定数見られました。
しかし、Android Authorityの読者コミュニティ全体の空気感としては、Googleが大幅な改良を行わない限り、Tensorは今後も“弱点”として語られ続ける可能性が高そうです。Pixelファンたちは、次世代モデルでの巻き返しに期待しています。