Galaxy Z Fold 7の耐久性は? 外装は進化も内側ディスプレイは依然“繊細”

Samsungが最新の折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold 7」を発表しました。新設計のヒンジや外装素材のアップグレードで外観の堅牢性は確実に高まっていますが、YouTuberのJerryRigEverything氏による耐久テストでは、内側ディスプレイの“脆さ”が依然として課題であることが明らかになりました。


スリム化と軽量化を実現した新ヒンジ

Galaxy Z Fold 7は、「Armor Flexヒンジ」が新設計され、前モデル比で27%薄型化、43%軽量化されました。また、カバー画面には「Gorilla Glass Ceramic 2」、背面には「Gorilla Glass Victus 2」が採用され、落下や擦り傷に対する耐性も向上しています。

内側には8インチの120Hz駆動AMOLEDディスプレイを搭載し、最大2,600ニトの輝度を実現。外側には6.5インチの120Hz AMOLED画面も備えています。

しかし、この“柔軟な”内側ディスプレイは、構造上どうしても素材がソフトにならざるを得ず、Mohs硬度2(爪やポケットの砂埃で傷がつくレベル)と非常に傷がつきやすいままです。Samsungは最初の1回に限り、1年以内であれば内側ディスプレイ用の保護フィルムを無償で交換対応しますが、それ以降は19.99ドルの費用がかかります。


塵や砂には強くなったヒンジ

JerryRigEverything氏のテストによると、Galaxy Z Fold 7のヒンジはIP48等級の防塵・防水仕様に対応しており、砂などの異物が混入してもスムーズに動作を維持。前世代のフォルダブル端末で指摘されていた「砂でヒンジが壊れる」という弱点は、確実に克服された印象です。

また、リアカメラ(200MPのメイン+12MP超広角+10MP望遠)はGorilla Glass Victus 2で保護され、さらに防塵リングも新たに搭載。外装の堅牢性においては、明確な進化が見られます。

ただし、内側ディスプレイの交換費用は589ドルと依然として高額。サードパーティ製の保護フィルムを貼ると折り目部分が損傷する可能性もあるため、Samsungは純正フィルムの使用を推奨しています。


ヒンジは強化、でも日常使いには注意が必要

テストでは、端末を逆方向に何度も曲げてもヒンジやガラスには破損が見られず、構造の堅牢さは旧モデルから大幅に進化しています。一方で、内側ディスプレイは指や爪ですら傷が残るほど柔らかく、長時間の高温使用で焼き付きが起きるなど、日常的な使用に対する“弱さ”は残されたままです。

JerryRigEverything氏はこの結果をふまえ、「2000ドルを払っても構わない慎重なユーザー向け」と評しており、普通のスマホ感覚で気軽に扱うにはまだハードルが高い端末といえるでしょう。


Galaxy Z Fold 7は、ヒンジや外装の素材進化により、フォルダブル端末としての完成度は確実に高まりつつあります。しかし、最も魅力的な“折りたためる大画面”こそが最大の弱点でもあり、慎重な取り扱いが前提となる点は今後も変わらないようです。折りたたみスマホの未来を感じさせる一方で、「それでも折りたたみが欲しいか?」という問いを突きつける一台でもあります。

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