
WH-1000XM5に続き、後継モデルでもヒンジトラブルが発生
ソニーが2025年に発売した最新のノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM6」ですが、早くもヒンジ部分の破損報告がユーザーから上がっています。この問題は、前モデル「WH-1000XM5」でも多数発生し、SNSやフォーラムなどで話題になっていました。今回の新モデルでは構造を見直し、金属パーツを使用することで強度の改善が図られたとされていましたが、同様の問題が再燃する可能性が出てきました。
プラスチック部の破損が原因か
実際に破損したヘッドホンの写真(※ユーザー提供画像、下記参照)を見ると、ヒンジの金属パーツがハウジングから外れてしまっている様子が確認できます。これは、ヒンジ下部のプラスチックベースが割れたことに起因しているとみられています。

(ヒンジの金属軸が外れ、プラスチックベースの破損が見られる)
Walkman Blogによると、ヒンジ下部には金属補強が施されておらず、完全にプラスチック製である点が構造的な弱点になっている可能性があります。ちょうどソニーロゴがある箇所にあたるこの部分が、繰り返しの折りたたみ動作やテンションのかかる使用によって脆くなると推測されます。
修理は可能だが…交換部品は未流通
修理の観点では、iFixitによる分解動画でこの部分が個別に交換可能なパーツであることは確認されています。しかしながら、現時点ではソニー公式からの補修パーツ販売は行われていません。
一方、サードパーティの補修部品業者「Encompass」では、すでにWH-1000XM6向けに53種類の交換パーツを登録しており、ヒンジもリストに含まれています。ただし、これらは現在いずれも在庫切れで、入手は困難な状況です。
保証内での修理が可能、ただし今後の動向に注意
今のところ、このような初期トラブルは製品保証の対象であり、無償修理が受けられる可能性が高いと見られます。しかしながら、この事例が個別の不具合に留まるのか、それとも設計上の欠陥として広がっていくのかは現段階では不透明です。
前モデルのWH-1000XM5でも、発売当初は散発的な報告にとどまっていたものの、数カ月後には多数のユーザーから同様の破損が指摘されるようになりました。今回のWH-1000XM6でも、同様の経緯をたどる可能性は否定できません。
耐久性の向上を掲げて登場したWH-1000XM6だけに、再びヒンジの脆弱性が問題視される事態となれば、ブランドイメージへの影響は避けられないでしょう。今後、追加の報告やソニーからの対応表明があるか、注視が必要です。