
PS5のDualSenseコントローラーは、繊細なハプティックフィードバックや適応型トリガーなど、革新的な機能を備えています。しかし、その一方で「バッテリーの持ちが悪い」との声が後を絶ちません。この課題に対し、Sonyがソーラー充電技術を組み込んだコントローラーを開発している可能性が浮上しました。新たに公開された特許によると、太陽光を活用することで、従来の有線充電の必要性を減らす狙いがあるようです。
特許公開—ソーラーパネル搭載のPS5コントローラー

2025年3月6日に公開された特許によると、DualSenseに似た形状のコントローラーに太陽電池(ソーラーパネル)が組み込まれています。このフォトボルタイル(光起電)システムは、太陽光を電力に変換し、コントローラーを持続的に動作させる仕組みです。理論上は、USB-Cケーブルや専用充電ステーションが不要になるという大胆なアイデアが描かれています。
室内での充電は実用的か?
一方で、現実的な課題もあります。熱心なゲーマーが外で日光を浴びる機会は少ないため、ソーラー充電が本当に役立つのか疑問視する声もあるでしょう。しかし、大きな窓がある部屋でプレイする場合や、室内の照明を利用することで、ある程度の充電は可能かもしれません。ただし、太陽光に比べると室内光での充電速度は遅くなると考えられます。そのため、ソーラー充電に完全依存するのではなく、従来の有線充電との併用が現実的な仕様となるでしょう。
コントローラーの進化—SonyとMicrosoftの次なる一手
Sonyはバッテリー問題の解決策として、ソーラー充電以外にもさまざまな技術を模索しています。2024年には、シリコンゲル素材を使った温度調整機能をコントローラーのグリップ部分に導入する特許も申請されました。これは、ゲーム内の状況に応じてグリップが温まったり冷えたりするという斬新なアイデアです。
一方、Microsoftも「Sebile」と呼ばれる次世代コントローラーで新たなハプティックフィードバック技術を開発中とされています。こうした競争が、ゲームコントローラーの進化を加速させていることは間違いありません。
実用化の可能性は?
特許技術のすべてが製品化されるわけではありませんが、SonyがPS5コントローラーのバッテリー問題を解決しようと試みているのは確かです。今後、ソーラー充電を活用したコントローラーが本当に登場するのか、引き続き注目したいところです。