国内キャリアが今夏モデルとして取り扱う新型Xperiaの3機種。
Xperia 1 IVとXperia Ace IIIは発売済みとなり、残るは7月リリース予定のXperia 10 IVのみとなりました。
一方、このXperia 10 IVと同じSnapdragon 695 5G搭載の他機種もここ数週間で一気に増え、他メーカーとの最も熾烈なシェア争いにさらされそうなのはこのミッドレンジモデルです。
ただ、このXperia 10 IVは価格が前モデルのXperia 10 IIIから2割ほどアップしており、その価格上昇に見合うだけの進化があるのか、というのは気になるところ。
というわけで今回はこのXperia 10 IVがXperia 10 IIIと比較してスペック面で進化した部分、そしてあまり知られていない退化点をまとめてみました。
Xperia 10 III→Xperia 10 IVのスペック進化点
チップセット:Snapdragon 690→Snapdragon 695
Xperia 10 III→Xperia 10 IVのチップセットは少なくとも処理性能という点では順当な進化といった感じです。
AntutuベンチマークスコアではCPUの性能アップはそれほどでもありませんが、GPUの性能アップはかなり大きく、ちょっとしたゲームなどをする際に差が出そうです。
バッテリー容量:4500mAh→5000mAh
バッテリー容量の4500mAh→5000mAhへの大幅増量。
個人的にはこれがXperia 10 IVの一番の進化点だと思います。
前モデルのXperia 10 IIIもバッテリー持ち評価はかなり良い方でしたが、今回の10 IVは電力効率が良いと言われているSD695と相まってか、その電池持ちは他機種と比較してもトップクラス。
GSMArenaによるバッテリー評価でも、10 III→10 IVでバッテリー持ちが大幅に向上していることが確認されています。
eSIM対応:非対応:対応(ドコモ版は非対応)
今回の前年のXperia 10 IIIではSIMフリー版の「LITE」はeSIM対応でしたがキャリア版は非対応でした。
しかし今回のXperia 10 IVではau版およびソフトバンク版に関してはeSIMに対応。
一方、ドコモ版だけはなぜかeSIM非対応なので、これについてはドコモ版Xperia 10 IVの他キャリア版に対するディスアドバンテージとなりそうです。
カメラの光学手振れ補正:なし→あり
Xperia 10 IVには10 III以前には非搭載だった光学手振れ補正機能が搭載されています。
また、他のSD695搭載モデルでも、今のところは光学手振れ補正が搭載されているのはこのXperia 10 IVだけ。
そういった意味で、同モデルの光学手振れ補正は前モデルからの大きな進化点、というだけでなく、他のライバル機種に対してもアドバンテージとなりそうです。
重量:169g→161g
Xperia 10 IVはサイズは前モデルから縦横幅が1mmほど短く、若干コンパクトなっており、さらに重量は8グラムの減量。
500円玉1枚の重量が約7グラムなので、8グラムの差、というのは体感でも結構大きいと思われます。
Xperia 10 III→Xperia 10 IVのスペック退化点
4K動画撮影:対応→非対応
前モデルの10 IIIでは可能だった4Kでの動画撮影ですが、Xperia 10 IVでは非対応となっています。
ミッドレンジユーザーで4K動画撮影が必須、という方は多くはないと思いますが、一応は知っておいておいた方が良い違いだと思います。
4G受信速度:4G: 最大1.1Gbps→800Mbps
Xperia 10 IVでは4Gの最大受信速度が1.1Gbps→800Mbpsと遅くなっています。
ただ、ネットワークの制限があるので、実際にこれだけのスピードで通信することは基本的にはないはう。
よって、実使用でデータ通信の速度の違いを感じることはほとんどないと思われます。
HDRコンテンツ再生:対応→非対応
Xperia 10 IIIでは対応していたHDRコンテンツ再生ですが、10 IVでは非対応となっています。
Xperia 10シリーズのディスプレイは同クラスのミッドレンジの中でも評価が高い方なので、それを生かしたHDRコンテンツが見れなくなる、というのは残念。
ちなみにこのHDRコンテンツ非対応の変更はSD690搭載のAQUOS sense6からSD695搭載のAQUOS snse6sも行われており、不思議に思っていたのですが、どうやらこれはチップセットレベルでの仕様変更によるものの模様。
というのも、クアルコムの公式ページを見ると、SD690はHDR10に対応とありますが、SD695には同様の記述がなく、非対応ということに。
先述の4K動画撮影の「非対応」についても同様にSD695の仕様によるもののようです。
よって、SD695自体、SD690からダウングレードされている点がいくつかある、ということになります。
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