Xperia 1 IIIに続き、ペリスコープ型の望遠カメラを搭載。
さらに焦点距離が前モデルの70-105mmから85-125mmに伸び、これにより光学ズームの最大倍率も4.4倍から5.2倍になりました。
これ、一見すれば「望遠カメラの進化」ですが、今回、この点について興味深い指摘をしているツイートが発見されました。
Twitter上の@vivonosekai_subというユーザーさんが指摘していたもの。
ご存知の方も多いと思いますが、スマートフォンの焦点距離の表示はあくまで35mmフィルム換算での焦点距離、つまり「mm相当」であって、実際に○○mmの実焦点距離があるわけではありません。。
これはあくまで画角を基にした表現方法なので、同じ実焦点距離とレンズであればセンサーサイズが小さいほど表記上の”相当”焦点距離は長くなります。
つまり、Xperia 1 IVの望遠カメラはセンサーを小さくて画角を下げ、これにより35mm判換算焦点距離、つまりズーム倍率を上げた、ということ。
実際、国内では未掲載ですが、Xperia 1 IVの望遠カメラセンサーが小型化していることは海外の公式スペック上でも確認できます。
Xperia 1 IV↓
Xperia 1 III↓
ちょっと乱暴な言い方になりますが、要はXperia 1 IIIで撮影した画像をクロップ拡大しても理論上はXperia 1 IVと同じ画質、同じズーム倍率の写真が撮れるということに。
また、センサーサイズは大きければ大きいほど光を多く取り込めるので、他のバリアブルが同じであれば、理論上、大きなセンサーの方が小さなセンサーよりも画質はよくなります。
よって、このXperia 1 IVの望遠カメラは、搭載されているセンサーがサイズ以外の別の部分で何らかの進化をしていなければ、画質はXperia 1 IIIよりも下がる可能性すらある、ということになります。
実際、Youtube上に掲載されている、Xperia 1 IVとXperia 1 IIIの望遠カメラで撮影した画像比較では:
Xperia 1 IVの5.2倍ズームのものの方が、Xperia 1 IIIをクロップして拡大したものよりも明らかに画像がぼやけています。
デジタルズームとのハイブリッドだとさらに顕著↓
カメラ全体として、Xperia 1 IVの標準と超広角のカメラ仕様はXperia 1 IIIから据え置き。
少なくとも公開されているスペックを見る限りではXperia 1 IVのリアカメラは望遠カメラのセンサーが小型化した、という点以外にはXperia 1 IIIからのレンズ・センサーといったハード面での変化はない可能性もありそうです。
うーん、これ、以前のXperia Pro-Iの1インチ「級」センサーの時と同様に、何を明確に打ち出すのか、という問題であって、一概にソニーを非難するのは間違っているように思います。
ただ、すでにレビュー機を入手している国内外の大手メディアでこの点を指摘しているところはないようで、この点については不自然さを感じざるえません。
それにしても、このXperia 1 IV、カメラのアップグレードがこの程度で4万円近い価格アップ、というのはちょっとやはり謎。その他、外観やスペック表からは見られない隠れたアップグレード部分でもあるのでしょうか。
コメント