ここ最近、急速にシェアを拡大している台湾のチップメーカー、Mediatek。
昨日はDimensity 8000、8100、1300の3チップを一斉発表するなど、世界一のチップメーカーとしての地位固めに入ってきているという印象です。
一方、これまでMediatek製チップがここまで大きくシェアを伸ばした背景にはミッドレンジどころかローエンドが主流の発展途上国でのシェア拡大が大きいと言われていました。
しかし今回、先進国でも同社のチップセットが主流となってきているという興味深い情報がありました。
もはや発展途上国だけじゃない!米国でもAndroid向けチップのシェアトップに
IDCのレポートによると、Mediatek製チップセットは2021年第4四半期時点で米国で販売されるAndroidスマートフォンの51%を占めており、同国でシェアトップになっているとのこと。
残りはクアルコムが47%、サムスンや「その他の」チップ(Google Tensorなど)が残りの2%を占めています。
ご覧のように同社のシェアは2021年第1四半期から第4四半期の間で20%以上も拡大しています。
そのスピード成長の理由は、米国におけるAndroidスマートフォンの販売台数の大きな割合を占めるGalaxy A32やA12、T-MobileのRevvlフォンなど、ミッドレンジや格安に特化したAndroidスマートフォンの人気にMediatek製チップが搭載されていたことが寄与しているようです。
今回のレポートからはっきりしてきたのはMediatek製チップが強いのはもはやローエンド主流の発展途上国や新興国だけではなく、先進国でも主力チップとしての地位を確実に築いている、という点。
スマートフォン業界の「脱ハイエンド」と「ミッドレンジ主流化」はおそらく先進国であっても世界共通の流れとなってきている感じがします。
国内ではまだ廉価モデルでも比較的クアルコムのSnapdragon 600番台や400番台が頑張っているという印象がありますが、Mediatek勢がGalaxyやMotoなどのローエンドモデルでじわじわと増えてきているのもの事実。
ひょっとすると日本でも今年はチップセットのシェアが大きく変化するのかもしれませんね。
ソース:9To5Google
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