
ソニーの最新フラッグシップスマートフォン 「Xperia 1 VII」 に対し、海外の著名メディア Android Authority が厳しいレビューを公開しました。記事では「素晴らしい部分もあるが、価格に見合う完成度ではない」とし、辛辣な評価を下しています。
カメラ性能に期待外れの声
Xperiaシリーズ最大の売りであるカメラについて、同サイトは「スペック上は魅力的だが、実際の仕上がりはライバルに劣る」と指摘しました。

トリプルカメラ構成やAIを使った被写体追跡など、ユニークな機能は備えているものの、実際の写真はノイズが多く、細部の描写も物足りないとのこと。とくに望遠カメラは「理論上は魅力的だが、センサーが小さすぎてボケ味も浅く、遠距離撮影ではディテール不足」と酷評されています。
ただし、動画撮影機能については「日常用途からプロ向けまで幅広く使える」と高評価。色味の自然さやフィルター機能、操作性の高いカメラアプリは一定の評価を得ています。
充実の機能、しかし基本性能は平均的
レビューでは、Xperia 1 VIIのディスプレイやオーディオ性能、イヤホンジャックやmicroSD対応といった“Xperiaらしい仕様”は評価されました。さらに、OS4年+セキュリティ6年というアップデート保証も「ようやく水準に追いついた」と歓迎されています。
一方で、日常的な使い勝手では課題が目立ちました。最大27W程度の充電速度は「遅すぎる」とされ、競合のOnePlusやGalaxyに大きく遅れを取っているとのこと。また、発熱しやすく、ゲームプレイ時のパフォーマンス低下も指摘されています。
「価格に見合わない凡庸さ」
最大の問題点として挙げられたのは価格です。ヨーロッパでの販売価格は1,499ユーロ(約24万円)とされ、「見た目や作りは美しいが、この価格で手に取る価値があるかと言われれば疑問」とバッサリ。
記事の結論は「Xperia 1 VIIは決して悪いスマホではないが、ライバルと比べて突出した魅力に欠け、価格に見合うだけの理由が見つからない」というものです。
ソニーのXperiaシリーズは、独自性を保ちながらも長年コアなファンに支えられてきました。しかし、海外レビューからは「いまだに時代遅れの戦略に縛られている」との厳しい見方も。
今回の評価は、日本国内での受け止め方にも影響を与えそうです。