
PS5向けに、新たなカーネルExploit「Prolapse」が開発されているとの情報が公開されました。対象はシステムソフトウェア14.00および14.10とされており、これまでのExploitでは対応できなかったバージョンにも突破口が見つかった可能性があります。一方、Sonyはすでに脆弱性を修正しており、最新の14.20では対策済みと報じられています。
新たなカーネルExploit「Prolapse」が登場
今回の情報によると、ProlapseはPS5のカーネルに存在する脆弱性を利用するExploitです。システムソフトウェア14.00および14.10を対象としているとされます。
これまで公開されていた「Relapse」は、システムソフトウェア13.60までの対応にとどまっていました。そのため、Prolapseが実際に動作すれば、Exploitの調査対象となるPS5のファームウェアが大きく広がることになります。
ただし、現時点では技術的な詳細や実際に動作するコードは一般公開されていません。限られた関係者の間で非公開の検証が進められている段階とされています。
Sonyはシステムソフトウェア14.20で対策
Sonyはこの脆弱性に対応し、システムソフトウェア14.20で問題となるカーネルの脆弱性を修正したと報じられています。
そのため、14.20以降のファームウェアを適用したPS5では、Prolapseが利用する攻撃経路は塞がれていると考えられます。
一方、将来的に自作ソフトウェアなどの実行を目指すユーザーにとっては、ファームウェアのバージョンが重要になります。今回の情報では、14.00または14.10を維持するため、アップデートを一時的に避けることが推奨されています。
ただし、古いファームウェアを維持すると、PlayStation Networkのオンラインサービスを利用できなくなる場合があります。オンライン機能を優先するか、将来的なExploitへの対応可能性を残すか、選択を迫られることになります。
カーネルExploitだけでは完全な脱獄には至らず
注意したいのは、Prolapseが公開されたとしても、それだけでPS5の完全な脱獄が実現するわけではないという点です。
大きな障壁として残っているのが、PS5に組み込まれたハードウェアハイパーバイザーです。これはOSの重要な領域を保護する仕組みで、未署名コードの実行やゲームのバックアップ起動などを実現するには、この保護機構への対処も必要になります。
今回の情報によれば、現行バージョンではハイパーバイザーの防御を突破できていません。そのため、カーネルレベルの脆弱性を利用できたとしても、OSの重要な部分を自由に変更できるわけではなく、実行できる処理には制限が残ります。
つまり、ProlapseはPS5のセキュリティを突破するうえで重要な進展となる可能性はありますが、すぐに実用的な脱獄環境やバックアップ起動が実現することを意味するものではありません。
現時点ではExploitのコードも公開されておらず、今後どこまで発展するかは不透明です。まずは非公開で進められている検証の結果と、ハイパーバイザーに対する新たな突破口が見つかるかどうかが注目されます。

