
PlayStation 3向けに発売された「GTA IV」が、改造されたPlayStation 5 Pro上でRPCS3エミュレーターを使って動作するデモが公開されました。4K解像度で70~90fpsを実現しており、現行機向けの正式移植を待ち望むファンから注目を集めています。
今回のデモを披露したのは、「Sword」というハンドルネームで活動するユーザーです。Linuxなど別のOSを介することなく、改造したPS5 Proのシステム上で直接RPCS3を動作させています。
4K解像度で70~90fpsを実現
デモでは、ゲーム内部のレンダリング解像度を3840×2160ピクセルに設定。リバティーシティのような負荷の高いオープンワールド環境でも、70~90fps前後で動作しています。
RPCS3ではVulkan APIを利用しており、映像に目立った描画破綻は見られず、音声と映像の同期も維持されています。PS3版と比べると、解像度だけでなくフレームレートも大幅に向上しているのが特徴です。
オリジナルのPS3版は1152×640という解像度で動作し、場面によっては30fpsを下回ることもありました。PS3が採用したCellプロセッサーはエミュレーションの難易度が高く、GTA IVを現代のハードウェア上で快適に動かすことは、これまでにも技術的な課題となっていました。
今回の動作は、RPCS3側の命令変換処理を最適化したことに加え、PS5 Proの高いGPU性能を活用することで実現したものとされています。
まだ一般公開には至らず
ただし、今回の映像で使用されたのは改造済みのPS5 Proです。そのため、一般的なPS5 Proで同じ環境を再現できるとは限りません。
開発者によると、今後は通常のPS5 Proでも安定して動作するかどうかの検証を進める予定です。また、今回のビルドは現在も開発途中で、一般向けのダウンロード提供はまだ行われていません。
GTA IVは現在も高い人気を持つ一方、Rockstar Gamesは現行世代のPlayStationやXbox向けに正式なリマスター版やネイティブ移植版を発売していません。特に「GTA 6」の発売が大きな注目を集める中でも、過去作の現行機向け展開を望む声は根強く残っています。
今回のデモは、そうしたファンの期待に対して、エミュレーションという形で一つの可能性を示したものと言えそうです。正式な移植版が登場するまでは、こうしたコミュニティによる技術的な取り組みが引き続き注目されることになりそうです。


