
ソニーがパッケージ版PlayStationゲームの生産終了を2028年1月に予定するなか、欧州では依然としてディスク版を支持するユーザーが多いようです。PS5向け新作「Marvel’s Wolverine」では、欧州における販売の51%をパッケージ版が占めたと報告されています。
ゲーム業界の調査データを紹介するThe Game Businessが、GSDの集計データをもとに伝えました。ソニーは同作の公式販売本数を公表していませんが、調査会社による推計から、パッケージ版の需要が依然として根強いことがうかがえます。
欧州ではパッケージ版が過半数に
GSDのデータによると、PS5版「Marvel’s Wolverine」の販売全体では、パッケージ版が35%を占めています。一方、欧州に対象を絞ると、その割合は51%に上昇し、ダウンロード版を上回りました。
また、Ampere Analysisは、同作のデジタル版とパッケージ版を合わせた販売本数を216万本と推計しています。ただし、これはソニーが発表した公式記録ではありません。
ゲーム業界のアナリストであるJoost van Dreunen氏は、The Game Businessのインタビューで、ユーザーにはゲームをコレクションとして手元に残したいという需要があり、それがパッケージ版の重要性を支えていると指摘しました。
業界側がデジタル販売への移行を進めていても、消費者が同じ速度で移行するとは限りません。今回の数字は、パッケージ版が今なお一定の存在感を保っていることを示しています。
ほかの新作でもパッケージ版に一定の需要
Ampere Analysisは、「Marvel’s Wolverine」以外のタイトルについても、パッケージ版の販売比率を公表しています。
- 「Silent Hill: Townfall」:45%
- 「The Blood of Dawnwalker」:36%
- 「Onimusha: Way of the Sword」:30%
タイトルによって差はあるものの、いずれもパッケージ版が一定の割合を占めています。ゲームを購入して所有することや、ディスクをコレクションすることを重視するユーザーが、現在も市場を支えていると考えられます。
なお、英国では「Marvel’s Wolverine」が2026年に発売されたPlayStationタイトルのなかで、パッケージ版の発売初週販売として最も好調だったとも報じられています。パッケージ版の初週販売では、「Resident Evil Requiem」と「007 First Light」に次ぐ規模だったとされています。
2028年の生産終了方針とユーザーの需要に隔たり
ソニーは2028年1月から、パッケージ版PlayStationゲームの生産を終了する方針を示しています。この計画をめぐっては、発表直後にユーザーから反発の声が上がりました。現在は当時ほど大きな抗議が続いていないものの、パッケージ版を求める需要がなくなったわけではありません。
今回の調査で特に注目されるのは、欧州で「Marvel’s Wolverine」のパッケージ版が過半数を占めた点です。少なくとも同作については、ダウンロード販売が主流になりつつあるなかでも、ディスク版を選ぶユーザーが多いことが示されています。
ソニーが生産終了の方針を維持する一方、ユーザー側にはパッケージ版を求める声が残っています。今後、メーカーのデジタル化戦略と実際の購入動向にどのような変化が生じるのか、引き続き注目されます。

