
Motorolaが、スマートウォッチのバンド部分を展開してスマートフォンのようなディスプレイとして利用する新たな特許を取得しました。腕に装着しているときはスマートウォッチとして使い、必要なときだけバンドを広げて大きな画面を作り出すというユニークな仕組みです。実際の製品化はまだ先とみられますが、ウェアラブル端末の形状を大きく変える可能性を秘めています。
スマートフォンから腕時計へ変形する構想は以前から

Motorolaはこれまでも、ディスプレイそのものを変形させるユニークなコンセプト端末を披露してきました。
2022年のLenovo Worldでは、ディスプレイを縦方向に伸ばせるローラブルスマートフォンを公開。当時多くのローラブル端末が横方向に画面を拡張する方式を採用していたのに対し、Motorolaのコンセプトモデルは約4インチの画面を最大6.5インチまで縦方向に伸ばす仕組みを採用していました。

さらに2023年には、スマートフォンをスマートウォッチとして身につけられるコンセプト端末も披露しています。
この端末は6.9インチのFHD+ pOLEDディスプレイを搭載し、画面を自由に曲げられるのが特徴でした。腕に巻き付けてスマートウォッチのように使えるほか、本体の一部を折り曲げて「L字型」にすることで、デスク上に自立させることも可能でした。
今度はスマートウォッチからスマホ画面へ
今回Motorolaが取得したのは、これまでとは発想が逆になったデバイスです。
特許番号はUS12,693,705で、名称は「Pivoting wearable reconfigurable screen」。2026年7月末頃に取得されたとされています。
特許に描かれているデバイスは、最初からスマートウォッチとして利用することを前提としています。腕に装着しているときは一般的なスマートウォッチに近い形状ですが、腕から外してバンド部分を展開すると、柔軟なディスプレイへと姿を変える仕組みです。
最大のポイントは、時計のバンドそのものを画面として利用する点にあります。
バンドを展開して横長ディスプレイを形成
特許の図では、スマートウォッチのバンドが中央部分を軸に回転するように展開し、2つの部分を組み合わせることで1枚のディスプレイを形成する構造が示されています。
展開した2つの部分は、磁石やかみ合わせ式の機構などによって固定することを想定しているようです。これにより、腕時計としてはコンパクトなサイズを維持しながら、外した後には短く横幅の広い画面として利用できます。
一般的なスマートウォッチは、運動や健康状態などのデータを収集する機能が充実していても、画面が小さいため詳細な情報を確認する際にはスマートフォンを取り出す必要があります。
Motorolaのアイデアなら、トレーニング結果や健康データなどを確認するときだけバンドを展開し、より大きな画面で表示するといった使い方が可能になりそうです。
もっとも、今回の特許がそのまま製品化されるとは限りません。柔軟なディスプレイをバンドとして日常的に使用する耐久性や、展開・固定機構の信頼性、バッテリー容量など、実用化に向けて解決すべき課題も少なくないでしょう。
Motorolaは過去にもローラブルスマートフォンやスマートウォッチへ変形する端末など、ユニークなコンセプトを発表してきました。今回の特許もすぐに製品として登場する可能性は低そうですが、スマートウォッチとスマートフォンの境界をなくす新しい発想として、今後の製品開発にどのようにつながるのか注目されます。


