
ソニーは2026年度第1四半期決算後の質疑応答で、価格改定が続くPlayStation 5について「ハイエンドゲーミングPCより手頃な価格で楽しめる」との認識を示しました。
PS5は発売当初から価格が大きく上昇しているものの、同社は依然としてコストパフォーマンスの高いゲーム機であると位置付けています。また、2028年からPlayStation向けゲームディスクの生産を終了する方針についても、PCゲーム市場へのユーザー流出にはつながらないとの見方を示しました。
PS5は値上げ後も「PCより手頃」
質疑応答で最高財務責任者(CFO)のリン・タオ氏は、PlayStation製品について「ハイエンドゲーミングPCと比較すれば、より手頃な価格を実現している」と説明しました。
PS5は発売当初から複数回の価格改定が実施され、現在ではディスクドライブ搭載モデルが649.99ドル、PS5 Proは899ドルまで値上げされています。
それでも近年はAI向け需要の拡大などを背景にメモリやストレージ価格が高騰しており、同等のゲーム性能を持つPCをより安価に自作することは難しくなっているとの見方があります。
一方で、高性能GPUやCPUを搭載した本格的なゲーミングPCと比べれば、性能面や拡張性ではPCが優位であることも事実です。
ディスク廃止でもSteamへの流出は限定的との見方
今回の質疑では、2028年1月からPlayStation向けゲームディスクの生産を終了する方針についても質問が寄せられました。
物理メディアがなくなれば、ゲームの売買やコレクションといったディスク版ならではの魅力が失われるため、一部ではSteamなどPCゲームプラットフォームへユーザーが流れるとの見方もあります。
しかし、リン・タオ氏はその可能性は限定的との考えを示しました。
同氏はPlayStationの強みとして、ゲーム機向けに最適化された安定した動作環境や、統一されたユーザーインターフェース、互換性を気にせず遊べる利便性を挙げています。
デジタル販売がPS6戦略にも影響か
今回の発言は、次世代機PS6の価格を巡る議論とも無関係ではなさそうです。
部品価格の高騰が続く中、市場ではPS6が1,000ドルを超える価格になる可能性も指摘されています。
一方で、ゲームディスクの製造終了によって、ソニーは製造コストを削減できるだけでなく、利益率の高いダウンロード版ソフトの販売比率を高められる可能性があります。
さらに、PlayStation Plusの料金改定も将来的な収益拡大策として検討される可能性があり、ハードウェアの利益を補う狙いもあるとみられます。
部品調達が今後の価格を左右する可能性
ソニーは今回の決算説明の中で、2027年3月頃まで必要となるメモリ部品をすでに確保していることも明らかにしました。
これがPS5向けのみを指すのか、それともPS6向けの部材も含まれるのかは明らかになっていませんが、少なくとも現時点ではさらなるPS5の価格改定を回避できる可能性もあります。
PS5の価格上昇が続く中でも、ソニーは依然としてゲーミングPCと比べた価格競争力に自信を示しています。今後はデジタル販売への移行やPS6の価格設定など、PlayStation事業の方向性がどのように変化していくのかが大きな注目を集めそうです。


