新型「Xperia 10 VIII」はGPU性能4割アップか  Snapdragon 6 Gen4搭載時の性能差を検証

ソニーモバイルの次世代ミッドレンジモデルとみられる「Xperia 10 VIII」について、現時点で判明しているのは「XQ-GHxx」という型番の存在程度で、具体的な仕様はほとんど明らかになっていません。

そんな中、一部ではクアルコムの最新ミッドレンジ向けチップ「Snapdragon 6 Gen 4」を搭載するのではないかとの見方が浮上しています。もちろん確定情報ではありませんが、これまでのXperia 10シリーズのチップ選定の流れを踏まえると、有力な選択肢のひとつと言えそうです。

そこで今回は、仮に「Xperia 10 VIII」がSnapdragon 6 Gen 4を採用した場合、前モデル「Xperia 10 VII」からどの程度の性能向上が見込めるのか、Geekbenchの実測スコアをもとに検証してみます。

CPU性能はほぼ横ばいの可能性

まずはCPUベンチマークの比較です。

Snapdragon 6 Gen 3を搭載する「Xperia 10 VII」のGeekbench 6.0スコアを見ると、シングルコアはおおむね980〜1035前後、マルチコアは2800〜2900台が中心となっています。

一方、海外で展開されているSnapdragon 6 Gen 4搭載の「Oppo K13 5G」のスコアは、シングルコアが950〜990台、マルチコアが2800〜3100台付近に分布しています。

シングルコア性能に関しては、むしろ10 VIIの方がわずかに高いケースも見られ、大きな世代進化は感じられません。マルチコアも誤差の範囲に収まる水準であり、もし10 VIIIがSnapdragon 6 Gen 4を採用したとしても、CPU性能は体感できるほどの向上は期待しにくいと言えそうです。

GPU性能は約40%向上の可能性

一方で、GPUベンチマークでは状況が大きく異なります。

Geekbench 6.0のOpenCLスコアを見ると、「Xperia 10 VII」は概ね2000〜2100ポイント台で推移しています。対してSnapdragon 6 Gen 4搭載の「Oppo K13 5G」は、OpenCLでおよそ2900ポイント前後を記録しています。

単純比較では約800〜900ポイントの差があり、割合にすると約40%前後の向上に相当します。これはミッドレンジ機としては無視できない伸び幅です。

ゲームや動画編集、画像処理など、GPU依存度の高い処理においては、10 VIIIがより余裕を持った動作を実現する可能性があります。特に近年はUIアニメーションやカメラ処理にもGPUが活用されるケースが増えており、体感差として現れる場面もあるでしょう。

世代交代の焦点はグラフィック性能か

以上を踏まえると、仮に「Xperia 10 VIII」がSnapdragon 6 Gen 4を搭載した場合、進化の中心はCPUではなくGPUになる可能性が高そうです。

日常操作やアプリ起動速度といった基本性能は大きく変わらない一方で、描画処理やゲーム性能は着実に底上げされる――そんな世代交代になるかもしれません。

もちろん、実際の製品では冷却設計やソフトウェア最適化の影響も受けるため、最終的なパフォーマンスは別途検証が必要です。ただ、ベンチマークスコアから読み取れる限りでは、「Xperia 10 VIII」は堅実な進化というよりも、グラフィック面を強化した実用重視のアップデートになる可能性が高いと言えそうです。

正式発表まで確定情報は限られていますが、少なくともチップセット次第では方向性はある程度見えてきました。今後の追加情報に注目したいところです。