XiaomiスマホはなぜRAM使用量が多いのか HyperOSの設計思想と本当の理由を解説

Xiaomiのスマートフォンを使っていると、あまり操作していない状態でもRAM使用量が常に高いと感じることがあります。とくにHyperOSを搭載した端末では、この傾向が目立ちますが、結論から言えばハードウェアの不具合や異常ではありません。これは、Xiaomiが採用しているOS設計による、意図された挙動です。
XiaomiTimesがこの件について解説していたのでまとめてみました。

HyperOSはRAMを積極的に使う設計

HyperOSは、Androidを単にカスタマイズした軽量OSではありません。Androidカーネルの上に、Xiaomi独自のシステムサービスやグラフィック要素、エコシステム関連のミドルウェアが複数レイヤーで構築されています。

この構造により、HyperOSはRAMを「空けておくもの」ではなく「積極的に使うもの」として扱います。OSの考え方として、未使用のRAMは無駄と判断されるため、よく使うアプリのキャッシュやバックグラウンド処理をあらかじめメモリ上に保持し、即座に呼び出せる状態を維持しています。

Xiaomi端末でRAM使用量が高く見える主な理由

RAM使用量が多く見える背景には、いくつかの要因があります。

・分析、同期、セキュリティなどのシステム常駐サービス
・コントロールセンターやシステムUIにおける高度な視覚効果
・アプリ起動を高速化するためのAIによる事前読み込み
・GoogleサービスとXiaomi独自サービスの同時動作

特にRAM容量が6GB〜8GBの端末では、常にメモリが埋まっているように感じやすいですが、実際の動作が安定していれば問題はありません。

ストックAndroidとは異なるメモリ管理の考え方

XiaomiがRAM容量の大幅な増加を追求していない理由は、同社だけの事情ではありません。近年、メモリメーカーはスマートフォン向けLPDDRよりも、サーバーやAI向けの高付加価値メモリに注力しています。

その結果、業界全体として8GBや12GBが主流となり、それ以上の大容量RAMは高価格なフラッグシップモデルに限定される傾向が強まっています。Xiaomiはハードウェアの単純な増強よりも、ソフトウェア最適化による快適性を重視する戦略を取っています。

RAM使用量が多いこと自体は問題なのか

ほとんどの場合、答えは問題ありません。現代のAndroid OS、特にHyperOSのような設計では、高いRAM使用率は正常な挙動です。重要なのは数値ではなく、操作時の快適さや安定性です。

Xiaomiは今後も、メモリスケジューリングやバックグラウンド処理の改善を進め、HyperOSの最適化を継続していくとしています。

XiaomiスマートフォンでRAM消費が多く見えるのは、不具合でも欠陥でもありません。これは、最新Androidの設計思想とHyperOSのアーキテクチャによるものです。世界的にメモリ価格が上昇する中、ハードウェア頼みではなく、ソフトウェア最適化によって快適な体験を提供するというXiaomiの方向性を理解することで、より安心して端末を使い続けることができるでしょう。

ソース

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