
半導体価格の上昇が続く中、スマートフォンやタブレット市場にも値上げの波が広がっています。Xiaomiに続き、Honorもタブレット製品の価格を引き上げる方針を明らかにしました。背景には、メモリやストレージ関連部品の急激なコスト上昇があります。
メモリ価格の高騰が直撃
HonorのタブレットおよびIoT事業を統括する責任者は、中国のSNSであるWeiboを通じて、メモリ価格の上昇をこれ以上吸収するのは難しいと説明しました。今後は価格改定を行う予定で、購入を検討しているユーザーには早めの判断を勧めています。

業界関係者によると、9月以降、DRAMやNANDフラッシュのスポット価格は3倍以上に上昇しているとされます。この急騰は、AIデータセンター向け需要の拡大によって供給がそちらに優先され、一般向け電子機器用のチップが不足していることが主な要因です。
Xiaomiはすでに価格改定を実施
こうした流れを受け、Xiaomiは中国市場でタブレットの価格を段階的に引き上げています。Xiaomi Pad 8はエントリーモデルの価格が引き上げられ、上位モデルのPad 8 Proも同様に値上げされました。また、Redmi Pad 2シリーズについても、全モデルで一律の価格改定が行われています。
Honorもこれに続く形で、同程度の価格調整を行う可能性が高いと見られています。
値上げはタブレット以外にも波及か
専門家の間では、今回の価格上昇は一時的なものではなく、今後さらに多くのメーカーが値上げに踏み切るか、あるいはスペックを抑えることで価格を維持する戦略を取るとの見方が広がっています。
影響はタブレットやスマートフォンにとどまらず、メモリやストレージに依存するPC向けパーツにも及ぶとされ、早ければ来年以降、改定価格が本格的に反映される可能性があります。すでに価格は高水準にあり、大手メーカーの動向次第では、さらなる上昇も否定できません。
国内市場にも無関係ではない動き
現時点でHonor製のスマートフォンやタブレットは日本国内で正式に展開されていませんが、複数の大手メーカーが相次いで価格引き上げを示唆している点は重要です。この流れは、今後日本市場に参入するメーカーの製品価格や、既存ブランドの新モデルにも影響を及ぼす可能性が高いと考えられます。
タブレットの購入を検討しているユーザーにとっては、価格動向を見極めることがこれまで以上に重要になりそうです。部品コストの上昇という構造的な問題が続く限り、端末価格を巡る状況はしばらく落ち着かないものと見られています。


