Pixelユーザーの約半数、実は「誤ったQi/Qi2充電器」を使用中と判明

Google Pixelシリーズのワイヤレス充電は、以前から“相性問題”が指摘されてきました。しかし、Qi2対応のPixel 10シリーズ登場により状況が落ち着くかと思われたものの、最新の調査ではむしろ混乱が広がっていることが分かりました。充電器との組み合わせによって、仕様上は10〜25Wで充電できるはずの端末が、実際には5W前後しか出ていないケースが多数報告されています。

旧Pixel × Qi2充電器で「5W落ち」問題が多発

最近ワイヤレス充電器を購入したユーザーの中には「将来のためにQi2対応を買っておこう」と考える方も少なくありません。ところが、Pixel 9以前の端末では、この“未来投資”が裏目に出る可能性があります。

調査によると、Pixel 9以前を使っているユーザーの約27%がQi2充電器を購入したものの、実際には最大12WのQi充電に対応しているはずの端末が、5W(実測3〜4W程度)まで速度が落ち込むことが確認されています。

原因は“ハンドシェイク”と呼ばれる機器同士の認識プロセス。Pixel側が過熱や非対応を避けるため、自動的に最低レベルの「Basic Power Profile(5W)」へ落としてしまうのです。

実際、Pixel 9 Pro FoldでQi2充電器を使用したユーザーからは「ナビや音楽再生中は減る一方で、実質“給電できていない”」という声も上がっています。これはPixelだけの問題ではなく、SamsungのS24 Ultraなどでも同様のトラブルが報告されています。

Pixel 10シリーズは逆に旧Qi充電器と相性が悪い

一方、Qi2対応のPixel 10シリーズでも別の問題が浮上しています。Pixel 10/10 Pro(最大15W)、Pixel 10 Pro XL(最大25W)は、仕様上はQiとの後方互換をサポートしていますが、旧世代のQi充電パッドに置いた途端に5Wへ落ちる例が数多く確認されています。

特に、車載のQiパッドでの不満が顕著です。

  • 「ナビと音楽を使っていると、充電どころかバッテリーが減っていく」
  • 「車のQiパッドがPixel 10 Proではほぼ使い物にならない」

など、実用に支障が出るケースも少なくありません。

Pixel 10シリーズは本来、高速ワイヤレス充電に対応した最新仕様のはずですが、旧Qi充電器との組み合わせでは“逆に”不利になるという状況が生まれています。

Qi2充電器なら万能? 実はそれも微妙

では「Qi2充電器を買えば万事解決」かと言えば、実はそう単純でもありません。

筆者の検証では、Pixel公式の「Pixelsnap Charger with Stand」でも発熱が大きく、Pixel 10 Pro XLを置いた場合でも最大25Wどころか10W前後に落ち着く傾向が確認されました。

つまり、Qi2充電器であっても、

  • 25W満額はまず出ない
  • 発熱しやすい
  • 速度のブレが大きい

といった課題は依然として残っています。

いま買うべきワイヤレス充電器は?

現時点での最適解は次のとおりです。

● Pixel 9以前を使っている場合
→ Qi2充電器は非推奨。
15W対応の「Qi(第1世代)」充電器を選ぶほうが確実で、価格も安い。

● Pixel 10シリーズを使っている場合
→ 旧Qi充電器は速度が落ちる可能性大。
Qi2対応の充電器を選ぶのが実用面で無難。

ソフトウェア更新で改善する可能性も

今回の一連の問題は、端末と充電器の“認識”が正しく行われていないことが主な原因だとみられます。今後のソフトウェアアップデートで、Pixel 10シリーズのQi2充電が安定したり、旧モデルでのQi2利用が改善される可能性も十分にあります。

ただ、仕様上25Wと記載されているにもかかわらず、実際には8〜10W前後にとどまる現状を見ると、Googleには早急な改善が求められます。

Pixelユーザーにとって、ワイヤレス充電は依然として“悩ましい領域”であり、購入前のチェックはこれまで以上に重要になっていきそうです。

ソース

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